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新塑性加工技術シリーズ 1

塑性加工の計算力学

塑性力学の基礎からシミュレーションまで

編:日本塑性加工学会
他著:湯川 伸樹
他著:小坂田 宏造

紙版

内容紹介

最初に塑性加工の歴史と塑性力学の発展を俯瞰し,つぎに塑性理論から初等解法,そして数値解析,シミュレーション高度化に対応した実験手法,解析精度の検証と評価のための考え方(V&V)と順を追って理解を深められる構成とした。材料加工プロセスの解析に携わっている方、これから学ぼうとしている方の助けとなる1冊。

目次

1. 塑性加工と塑性力学の歴史
1.1 塑性加工の歴史  
 1.1.1 産業革命以前の塑性加工  
 1.1.2 産業革命以後の塑性加工の進歩  
 1.1.3 自動車大量生産のための塑性加工  
1.2 塑性力学の発展  
 1.2.1 塑性力学の始まり  
 1.2.2 降伏条件と塑性構成式  
 1.2.3 すべり線場理論  
 1.2.4 スラブ法  
 1.2.5 上界法  
 1.2.6 有限要素法  
 1.2.7 各種のシミュレーション方法  
1.3 塑性力学の役割  
 1.3.1 塑性力学とシミュレーション  
 1.3.2 塑性加工分野以外での塑性力学の利用  
引用・参考文献  
2. 基礎理論
2.1 応力とひずみ  
 2.1.1 応力と応力増分  
 2.1.2 ひずみとひずみ増分  
2.2 応力-ひずみ関係とその硬化則  
2.3 降伏条件式  
 2.3.1 等方性降伏条件式  
 2.3.2 異方性降伏条件式  
2.4 加工硬化則  
 2.4.1 等方硬化則  
 2.4.2 移動硬化則  
 2.4.3 複合硬化則・異方硬化則  
2.5 塑性流動則  
 2.5.1 Reuss,Prandtl-Reuss,Lévy-Misesの式  
 2.5.2 最大塑性仕事の原理  
 2.5.3 関連流動則  
 2.5.4 尖り点効果  
 2.5.5 Henckyの全ひずみ理論およびJ2変形論  
 2.5.6 圧縮性材料の塑性構成式  
2.6 仮想仕事の原理,変分原理  
 2.6.1 仮想仕事の原理  
 2.6.2 補仮想仕事の原理  
 2.6.3 速度形の仮想仕事の原理  
 2.6.4 弾塑性体の変分原理  
 2.6.5 剛塑性体の変分原理  
 2.6.6 解の唯一性の十分条件  
2.7 塑性不安定  
 2.7.1 薄板の拡散くびれ  
 2.7.2 内圧・軸力・ねじりを受ける円管の不安定  
 2.7.3 液圧バルジを受ける薄板の不安定  
 2.7.4 薄板の局部くびれ  
2.8 延性破壊の理論  
2.9 結晶塑性解析  
 2.9.1 すべり系  
 2.9.2 単結晶の構成式  
 2.9.3 Schmid則とすべり増分  
 2.9.4 すべり系の加工硬化  
 2.9.5 結晶塑性モデルによる変形解析  
2.10 有限変形問題への拡張  
 2.10.1 配置の変化が変形に及ぼす影響  
 2.10.2 剛体回転がひずみに及ぼす影響  
 2.10.3 剛体回転が応力に及ぼす影響  
 2.10.4 結晶塑性解析における結晶方位回転  
引用・参考文献  
3. 解析解
3.1 スラブ法  
 3.1.1 解析の対象とする領域と応力場の近似  
 3.1.2 スラブ要素に作用する応力ベクトルと面積  
 3.1.3 スラブ要素に作用する力の釣合い式  
 3.1.4 力の釣合い式と降伏条件を連立させた解析解の導出  
 3.1.5 入口面において被加工材が受けるせん断変形に対応した仮想的な応力σ_s  
3.2 すべり線場法  
 3.2.1 すべり線場とホドグラフおよびそれらの決定  
 3.2.2 基礎的関係  
 3.2.3 すべり線場の描き方と例題  
3.3 エネルギー法  
3.4 上界法  
 3.4.1 上界定理  
 3.4.2 上界定理の一般化  
 3.4.3 連続な可容速度場とその応用  
引用・参考文献  
4. 数値解析
4.1 線形弾性有限要素法  
 4.1.1 弾性変形の支配方程式  
 4.1.2 有限要素分割による離散化  
 4.1.3 形状関数  
 4.1.4 有限要素剛性方程式  
 4.1.5 全体構造の剛性方程式  
4.2 剛塑性有限要素法  
 4.2.1 変分原理  
 4.2.2 剛塑性有限要素剛性方程式  
 4.2.3 解析上の問題点  
4.3 弾塑性有限要素法  
 4.3.1 等方弾塑性体構成式  
 4.3.2 仮想仕事の原理  
 4.3.3 有限要素剛性方程式  
 4.3.4 時間積分  
4.4 動的陽解法  
 4.4.1 動解析の定式化  
 4.4.2 時間離散化手法  
4.5 SPH法解析  
 4.5.1 SPH法の歴史と特徴  
 4.5.2 粒子モデル  
 4.5.3 SPH法の理論  
 4.5.4 重み関数  
 4.5.5 人工粘性  
 4.5.6 弾性解析  
 4.5.7 弾塑性解析  
 4.5.8 解析例  
引用・参考文献  
5. シミュレーション高度化のための実験手法
5.1 材料試験法  
 5.1.1 単軸引張試験  
 5.1.2 単軸圧縮試験  
 5.1.3 金属薄板の面内圧縮試験および面内反転負荷試験  
 5.1.4 平面ひずみ圧縮および平面ひずみ引張試験方法  
 5.1.5 引張-せん断組合せ試験方法  
 5.1.6 液圧バルジ試験方法  
 5.1.7 二軸圧縮試験方法  
 5.1.8 十字形試験片を用いた二軸引張試験方法  
 5.1.9 二軸バルジ試験方法  
 5.1.10 引張-圧縮組合せ応力試験方法  
5.2 摩擦試験法  
 5.2.1 摩擦試験法  
 5.2.2 摩擦法則  
5.3 延性破壊の評価方法  
 5.3.1 延性破壊予測モデル  
 5.3.2 ひずみの計測  
5.4 残留応力測定法  
 5.4.1 変形測定法  
 5.4.2 X線応力測定法  
5.5 集合組織の測定  
 5.5.1 集合組織に関連する基礎知識  
 5.5.2 集合組織の測定方法  
 5.5.3 集合組織測定結果の力学解析への利用  
5.6 VerificationとValidation  
引用・参考文献  
索引  

ISBN:9784339043716
出版社:コロナ社
判型:A5
ページ数:238ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2024年04月
発売日:2024年03月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TBC