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短篇小説の快楽

パウリーナの思い出に

著:アドルフォ・ビオイ=カサーレス
訳:野村 竜仁
訳:高岡 麻衣

紙版

内容紹介

人生とは神々を楽しませるための見世物にすぎない――幻影の土地に生まれた真の幻想作家ビオイ=カサーレス、本邦初の短篇集。愛の幻想、もう一つの生、夢の誘い、そして影と分身をめぐる物語。

ぼくはずっとパウリーナを愛していた。二人の魂は結びついていた、そのはずだった……代表作となる表題作をはじめ、バッカス祭の夜、愛をめぐって喜劇と悲劇が交錯する「愛のからくり」、無数の時空を渡り歩き無数の自己同一性を生きる男の物語「大空の陰謀」など、ボルヘスをして「完璧な小説」と言わしめた『モレルの発明』のビオイ=カサーレスが愛と世界のからくりを
解く十の短篇。本邦初のベスト・コレクション。《明晰でしかもとらえがたい曖昧さをたたえた文体、意想外の展開を見せるストーリー、巧緻をきわめたプロット、どれをとっても見事というほかはない》(木村榮一)

アドルフォ・ビオイ=カサーレス Adolfo Bioy Casares(1914~99) アルゼンチンの作家。ホルヘ・ルイス・ボルヘスの共同執筆者として『ドン・イシドロ・パロディ六つの難事件』などの作品や選集を多数刊行、1940年発表の『モレルの発明』で真の幻想小説家として確固たる評価を得る。

目次

序文 木村榮一
パウリーナの思い出に
二人の側から
愛のからくり
墓穴掘り
大空の陰謀
影の下
偶像
大熾天使
真実の顔
雪の偽証
訳者あとがき

ISBN:9784336048417
出版社:国書刊行会
判型:4-6変
ページ数:360ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2013年05月
発売日:2013年05月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB