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いま私たちをつなぐもの

拡張現実時代の観光とメディア

編:山田 義裕
編:岡本 亮輔

紙版

内容紹介

オンラインで旅する時代の観光学。

 ソーシャルメディア隆盛の今日、旅先で撮影した“映える”写真のSNSへの投稿や、観光地やホテルに関する情報をトリップアドバイザーなどの口コミサイトで確認するのは当たり前の時代――。さらには新型コロナウィルスの感染拡大によるオンライン・ツーリズムの登場も手伝って、旅とメディアはより密接な関係を構築している。「拡張現実」をキーワードに、現代観光への新たな眼差しを提案する一冊。

目次

 序論 観光、メディア、そして拡張現実(山田義裕)
 
◎第1部 観光とメディア
 第1章 偶有性の触媒としての観光
     ――拡張現実時代の「共在」に関する一考察(山田義裕)
 第2章 オンライン・ツーリズムと観光体験(鈴木謙介)
 第3章 コンテンツツーリズムで読み解く拡張現実化する社会
     ――拡張し続ける物語世界とツーリズム実践について(山村高淑)
 第4章 観光的巡礼の試みとスピリチュアル・ツーリズム
     ――「ながさき巡礼」を事例として(山中 弘)

◎第2部 マテリアリティとコンテンツ
 第5章 1906年のコンテンツツーリズム
     ――牧師・山田寅之助の聖地旅行(岡本亮輔)
 第6章 旧軍のバトルフィールド・ツーリズム
     ――人吉球磨の海軍遺産による観光振興の取り組みを中心に(内田純一)
 第7章 オートモビリティと移動身体
     ――宮本常一におけるフィールドワークの〈速度〉と拡張現実(門田岳久)
 第8章 スマートフォンの中のおみやげ
     ――縮減するマテリアリティと保持されるパフォーマンス(鈴木涼太郎)

◎第3部 パフォーマンスとコミュニケーション
 第9章 変化し続ける都市の歴史的想像力
     ――地図とガイドブックから見た東京の風景(深澤晃平)
 第10章 観光ルートを作る想像性と身体
     ――メディアとしてのマップ(田中孝枝)
 第11章 サウンドツーリズム研究の可能性
     ――「都市ASMR」を事例に(金成玟)
 第12章 分裂とつながり
     ――現代中国におけるムスリム・コミュニティの変容と生誕祭の活発化(奈良雅史)
 第13章 仮想・拡張現実空間のピースツーリズムと当事者性(ファン デル ドゥース 瑠璃)

著者略歴

編:山田 義裕
北海道大学教授(2021年1月現在)
編:岡本 亮輔
北海道大学准教授(2021年1月現在)

ISBN:9784335552045
出版社:弘文堂
判型:A5
ページ数:284ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2021年02月
発売日:2021年02月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNSG