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解説 改正公益通報者保護法

他著:山本 隆司
他著:水町 勇一郎
他著:中野 真

紙版

内容紹介

法改正の立案に携わった学者と弁護士による解説書

 2004年に制定された「公益通報者保護法」は、2020年に初めて基本構造に及ぶ改正が行われました。
 改正の主なポイントは、?通報者の範囲の拡大、?通報対象事実の範囲の拡大、?通報要件の緩和、?内部通報体制整備の義務化、?守秘義務、?通報者の損害賠償責任の免除、等です。改正法の施行は2022年ですので、それまでに一定規模以上の事業者は必要な内部通報体制等の整備を行わなければなりません。
 本書は、制度および改正全体を概説するほか、改正に至るまでの議論や実務上の疑問点を踏まえて、改正後の全条文を逐条解説しています。また、改正点等を具体的にイメージしやすいようQ&Aも収録しています。行政法・労働法の議論に基づく考察を行った、公益通報者保護法を真に理解するうえでの必読書です。

目次

第1編 総論
 第1章 公益通報者保護法制の全体像
 第2章 公益通報者保護法の制定
 第3章 公益通報者保護法改正の経緯
 第4章 公益通報者保護法改正の基本趣旨

第2編 逐条解説
 第1章 公益通報者保護法全般に関わる事項
 第2章 法目的(1条)
 第3章 「公益通報」の定義(2条)
 第4章 公益通報者の不利益な取扱いからの保護(3条~10条)
 第5章 事業者および行政機関のとるべき措置(11条~22条・別表)
 第6章 その他の法の検討課題
 ◆Q&A 

第3編 行政法・労働法からみた改正法のポイント
 第1章 改正公益通報者保護法のポイント――行政法の観点から
  第1 序
  第2 本法の全体に関する行政法上の問題
  第3 事業者に対する行政措置
  第4 2号通報と行政手続との関係
  第5 国・地方公共団体の公益通報への取組み
  第6 結びに代えて―消費者庁の役割
 第2章 改正公益通報者保護法のポイント――労働法の観点から
  第1 背景―公益通報者保護法の制定と改正
  第2 一般法理としての内部告発者保護法理(裁判例)
  第3 公益通報者保護法の枠組みと改正のポイント
  第4 意義と課題

■資料 公益通報者保護法新旧対照条文・改正法附則

〔事項索引・判例索引〕

著者略歴

他著:山本 隆司
東京大学大学院法学政治学研究科教授(2023年1月現在)
他著:水町 勇一郎
東京大学社会科学研究所教授(2023年1月現在)
他著:中野 真
弁護士・元消費者庁消費者制度課政策企画専門官(2023年1月現在)

ISBN:9784335358692
出版社:弘文堂
判型:A5
ページ数:436ページ
定価:3300円(本体)
発行年月日:2021年07月
発売日:2021年07月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ