わが師・先人を語る 2
編:上廣倫理財団
紙版
内容紹介
●伝わること、受け取る姿勢と心。第一線の作家・学者の師・先人観。
師弟関係が希薄になっているといわれています。しかし、どのように情報技術が発達しても、文化は、師匠と弟子、先人と後進の身体性や精神性を媒介として次世代に移転されていかなければ、豊かさを失いやがて衰退してゆかざるを得ないでしょう。日本にそのような危機はないでしょうか。ここにある多様な師や先人との濃密な関係は、師・先人の偉大さだけでなく、筆者である弟子、後進たちの鋭いアンテナと努力があってこそうまれ、花開いていることがおわかりになるでしょう。
目次
松井今朝子(直木賞作家) ―武智鉄二というカオス
竹内誠(江戸東京博物館館長) ―粋な文人学者・西山松之助
逢坂剛(直木賞作家) ―池波正太郎と父・中一弥の戒め
関川夏央(作家) ―司馬遼太郎の勇気
星寛治(農民詩人) ―わが人生の内なる師、宮沢賢治と浜田広介
星野高士(俳人) ―親子三代の俳人の家に生まれて
佐々木毅(元東京大学総長) ―福田歓一先生と私
小松久男(元東京大学文学部長) ―「韃靼の志士」イブラヒムの夢