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マス・メディア時代のポピュラー音楽を読み解く

流行現象からの脱却

著:東谷 護

紙版

内容紹介

ポピュラー音楽は一般的に「流行りもの」として、時期が過ぎれば忘れ去られるものと捉えられるが、楽曲を精査することでそこから当時の世相や文化・社会構造が読み解ける表象でもある。本書は歴史的な視点とそれを念頭にした音楽制作者側への聞き書きとその精査によって、ポピュラー音楽を文化装置として読み解く研究の可能性を示すものである。

目次

序章 ポピュラー音楽をいかに捉えるか

Ⅰ 作り手の意図に迫る

第1章 作り手は表現の工夫をいかにしたのか──日本のポピュラー音楽表現史構築にむけて
第2章 歌詞はどのように紡がれたのか──新たなる歌詞研究にむけて
第3章 詞作のこころは探れるのか──阿久悠にみる原風景としての父

Ⅱ 音楽システムを読み解く

第4章 「時代の音」が呼び覚ます風景──ブラスサウンドを手がかりとして
第5章 米軍基地がポピュラー音楽に与えた衝撃──日韓の米軍クラブにおける音楽実践の比較から考える
第6章 米軍クラブショーにみるローカリティ──韓国「米8軍舞台」にみるKPKの特異性

Ⅲ 作り手の思いを引き出す

第7章 バンドマンは戦後をいかに歩いたか──バンドマン・高澤智昌の語り


あとがき
参考文献
索引
テレビ番組名、書籍名
人名・グループ名・楽団名
楽曲名
事項

著者略歴

著:東谷 護
東谷 護(とうや まもる) 1965年神奈川県横浜市生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。京都大学博士(人間・ 環境学)。現在:成城大学文芸学部教授 専攻:ポピュラー音楽研究、大衆文化史、文化社会学 著書:『進駐軍クラブから歌謡曲へ――戦後日本ポピュラー音楽の黎明期』(みすず書房、2005)、『大学での学びかた――「思考」のレッスン――』(勁草書房、2007) 『ポピュラー音楽へのまなざし――売る・読む・楽しむ』(編著・勁草書房、2003) 『拡散する音楽文化をどうとらえるか』(編著・勁草書房、2008) 『ポピュラー音楽から問う――日本文化再考』(編著・せりか書房、2014) Made in Japan: Studies in Popular Music (Routledge Global Popular Music Series)(共著、New York: Routledge, 2014)ほか。

ISBN:9784326653980
出版社:勁草書房
判型:4-6
ページ数:224ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2016年02月
発売日:2016年02月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AVP