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日本型近代家族

どこから来てどこへ行くのか

著:千田有紀

紙版

内容紹介

日本型近代家族の謎を解きあかす。家の伝統、家父長制、ロマンティックラブ、核家族論から格差社会におけるポスト近代家族まで。

日本型近代家族はどのように形成され、どのように変容したのか。また冷戦後の格差社会において、再編されていく近代家族とはどのようなものなのか。恋愛、母性、家庭にかんする規範はどのように変化したのか。家の伝統との関係でこれまで語られてこなかった日本の近代家族像について多角的に分析し、新たな視点を提示する力作である。

目次

はじめに

第Ⅰ部 日本型近代家族

第一章 「近代家族」の形成
 1 家族はつくられるのか?
 2 つくられる「家族」
 3 「近代家族」の成立
 4 近代家族の規範
 5 夫婦の絆の規範=ロマンティックラブ・イデオロギー
 6 母子間の絆の規範=母性イデオロギー
 7 家族の集団性の規範=家庭イデオロギー

第二章 システムとしての近代家族
 1 家族と社会
 2 「家族」からの解放

第三章 日本型近代家族の変容
 1 近代家族とは何か
 2 日本型近代家族とは
 3 家族の変容
 4 家族の変容と社会

第Ⅱ部 家族の近代と日本

第四章 家族社会学における「家」
 1 日本の家族社会学の問題構成
 2 家族社会学の戦後の問題設定
 3 戦前の家族論
 4 一九六〇年代以降の展開

第五章 家父長制をめぐって
 1 家父長制とは
 2 家父長制概念と第二波フェミニズム
 3 家父長制はどのようにとらえられてきたか?
 4 社会学の家父長制は、何を問題にしてきたのか?
 5 フェミニズムの家父長制は、何を問題にしてきたのか?
 6 家父長制をどう考えていくか?

第六章 核家族という問題
 1 核家族という言葉
 2 なぜ「核家族」が流行ったのか?
 3 「家から家族へ」?
 4 「核家族」は理想の家族か?

あとがき
参考文献
索引
初出一覧

著者略歴

著:千田有紀
1968年生まれ。2000年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。現在、武蔵大学社会学部教授/博士(社会学)。(2011年3月現在)

ISBN:9784326653614
出版社:勁草書房
判型:4-6
ページ数:212ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2011年03月
発売日:2011年03月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB