出版社を探す

メディア変革期の政治コミュニケーション

ネット時代は何を変えるのか

著:大森 翔子

紙版

内容紹介

ネットでニュースを見るのが当たり前になって、私達のメディアとの付き合い方はどう変わっているのか? 調査と実験で明らかにする。

放送と通信が融合し、フェイクニュースが蔓延し、ネットでの映像ニュースが当たり前になりつつあるなか、有権者の政治コミュニケーションはどう変化しているのか? 娯楽化したニュース番組の視聴効果をネット時代にあわせて検証しつつ、ポータルサイトでニュースを見たり読んだりする時の「リアルな姿」を様々な実験で明らかにする。

目次

第Ⅰ部 序論

第1章 メディアの変革と政治コミュニケーション──ネットは政治コミュニケーションを変えるのか
 1 先行研究
 2 問題の所在と本書の目標
 3 本書の概要

第2章 有権者の政治情報環境の現在地──2020年独自世論調査データを用いた分析
 1 はじめに
 2 調査の目的と設問の設計
 3 調査と結果
 4 結論と含意

第Ⅱ部 メディア変革期の映像ニュース

第3章 報道番組と情報娯楽番組の「融合」──2019年参院選報道を事例として
 1 はじめに
 2 理論的検討
 3 データ・分析方法
 4 分析結果
 5 結論と含意

第4章 ソフトニュースの入口効果──実験による再検討
 1 はじめに
 2 入口効果と先行研究
 3 問題の所在──「もうひとつの」選択的接触と広義の入口効果
 4 仮説
 5 方法と分析
 6 結論と含意

第5章 ソフトニュースは政治意識を変えるか
 1 はじめに
 2 先行研究の検討
 3 リサーチクエスチョン
 4 方法と分析
 5 結論と含意

第Ⅲ部 メディア変革期のニュース受容

第6章 メディア変革期のニュース選択──コンジョイント実験による検討
 1 はじめに
 2 問題の所在とリサーチクエスチョン
 3 リサーチデザインと方法
 4 分析結果
 5 結論と含意

第7章 ニュースの配信元とニュースの信頼度──「どこが,誰が書いても同じ」?
 1 はじめに
 2 先行研究
 3 問題の所在と本章で検討すべきこと
 4 仮説
 5 方法と分析
 6 結論と含意

第8章 メディア変革期の映像ニュースの影響力──5G時代,活字離れは起きるのか
 1 はじめに
 2 画像優位性効果をめぐって
 3 課題と仮説
 4 方法と分析
 5 結論と含意

終 章 メディア変革期における政治コミュニケーションの展望

付録
 A 第2章の付録
 B 第3章の付録
 C 第4章の付録
 D 第5章の付録
 E 第7章の付録
 F 第8章の付録

あとがき
参考文献
事項索引
人名索引

著者略歴

著:大森 翔子
大森 翔子(おおもり しょうこ)
学習院大学法学部を卒業。学習院大学大学院政治学研究科博士前期課程,東京大学大学院法学政治学研究科博士課程を修了し,博士(法学)を取得。日本学術振興会特別研究員などを経て,現在:NIRA 総合研究開発機構研究コーディネーター・研究員,専門は政治コミュニケーション,政治行動論。主著:“Predictable crises shape public opinion: evidence from the COVID-19 natural experiment,” Journal of Elections, Public Opinion and Parties 31(S1)(共著),「娯楽化したニュースと政治的有効性感覚:戦略型フレーム報道への接触に注目して」『選挙研究』33(2)(共著)など。

ISBN:9784326603589
出版社:勁草書房
判型:A5
ページ数:276ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:2023年03月
発売日:2023年03月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JP