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中京大学経済研究所研究叢書

マクロ経済学の課題と可能性

他編:中村 保
他編:増田 淳矢
他編:福田 勝文

紙版

内容紹介

現実と理論の対話、個人の選好、分配・格差、少子化と政策をキーワードに、さまざまな現代的テーマをマクロ経済学の視点から論じる。

マクロ経済学,そして本書への誘い/正規・非正規間の賃金格差縮小が家計に及ぼす影響/最低賃金の引き上げが経済成長および財政に与える影響/新型コロナウイルス感染拡大下の消費行動/家計の権力と経済成長/情報化社会における収穫逓増と労働分配率の低下/コロナショックは格差を拡大したか?/子育て支援政策と経済成長、ほか。

目次

まえがき

序章 マクロ経済学,そして本書への誘い[中村 保]
 1.はじめに
 2.現実とマクロ経済理論との対話
 3.個人の選好とマクロ経済現象
 4.分配・格差とマクロ経済学
 5.少子化とマクロ経済政策
 6.読み進める前に

第1部 現実とマクロ経済理論との対話

第1章 正規・非正規間の賃金格差縮小が家計に及ぼす影響[田中淳平]
 1.はじめに
 2.モデル分析
 3.結論

第2章 資産価格バブル期における実物経済の変動および安定性[秋山太郎]
 1.はじめに
 2.ベンチマーク・モデル
 3.期待形成について
 4.経済変動と局所的安定性
 5.結論と今後の展望

第3章 オートメーションが経済成長に与える影響の文献説明とその紹介[福田勝文]
 1.はじめに
 2.成長モデルにおけるオートメーション
 3.ソローモデル
 4.世代重複モデル
 5.内生的成長モデル
 6.結語

第4章 最低賃金の引き上げが経済成長および財政に与える影響[松榮豊貴,上品 満,麻生裕貴]
 1.はじめに
 2.モデル
 3.均衡
 4.比較静学
 5.結論

第2部 個人の選好とマクロ経済現象

第5章 世代重複モデルにおける定常均衡解の存在と貧困の罠について─非ホモセティックな効用関数を用いた例─[井本 伸]
 1.はじめに
 2.モデルの設定
 3.家計の最適化問題
 4.動学的一般均衡
 5.貧困の罠
 6.定常均衡解が存在しない場合
 7.まとめ

第6章 新型コロナウイルス感染拡大下の消費行動[小葉武史]
 1.はじめに
 2.コロナ下の消費の特徴
 3.時間集約財の消費モデル
 4.まとめ

第7章 家計の権力と経済成長─夫婦間の異質な選好をめぐって─[南村圭哉,麻生裕貴,若松直幸]
 1.はじめに
 2.モデル
 3.シミュレーション分析
 4.家計内の権力の内生化
 5.結論

第3部 分配・格差とマクロ経済学

第8章 情報化社会における収穫逓増と労働分配率の低下[三宅敦史]
 1.はじめに
 2.モデル
 3.動学
 4.政策インプリケーション
 5.結論

第9章 労働分配率の低下と賃金不平等の拡大[室 和伸]
 1.はじめに
 2.モデル
 3.分析
 4.集計的生産関数
 5.労働分配率低下の要因
 6.結論

第10章 コロナショックは格差を拡大したか?─令和3年所得再分配調査による検証─[増田淳矢]
 1.はじめに
 2.データについて
 3.分析
 4.まとめ


第4部 少子化とマクロ経済政策

第11章 子育て支援政策と経済成長─教育政策と年金の重要性を考慮して─[阿 如漢,土居潤子]
 1.はじめに
 2.モデル
 3.市場均衡と動学システム
 4.分析
 5.ディスカッション
 6.まとめ

第12章 出生率内生化モデルにおける政策分析[安岡匡也]
 1.はじめに
 2.モデル
 3.政策分析
 4.閉鎖経済モデル
 5.カリブレーション
 6.まとめ

第13章 世代重複モデルを用いた資本所得税と雇用および出生率に関する考察[渡邉 稔]
 1.はじめに
 2.モデル
 3.政策分析
 4.まとめ

あとがき
索 引

著者略歴

他編:中村 保
中村 保(神戸大学大学院教授)
他編:増田 淳矢
増田淳矢(中京大学教授)
他編:福田 勝文
福田勝文(中京大学准教授)

ISBN:9784326549795
出版社:勁草書房
判型:A5
ページ数:272ページ
定価:4800円(本体)
発行年月日:2024年02月
発売日:2024年02月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCA