再生可能エネルギーと国土利用
事業者・自治体・土地所有者間の法制度と運用
著:高橋 寿一
内容紹介
太陽光発電、風力発電等の普及・促進のために、わが国の複雑な土地法制を横断的に検討し解きほぐす。ドイツ法との比較により浮き彫りになる、現状の法制度および運用の問題点、そしてこれからの課題と展望。再生可能エネルギーにかかわる自治体職員、企業法務担当者、法律実務家必読の書。
目次
はしがき
序章──問題の所在と課題の限定
1.再生可能エネルギーをめぐって
2.再生可能エネルギーと法
3.再生可能エネルギーの特徴
4.本書の構成
第1編 太陽光発電設備と国土利用
第1章 再生可能エネルギー発電設備の立地規制──太陽光発電設備を中心として
1.はじめに
2.メガソーラー設備の立地状況について
3.市町村の対応
4.「農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律」について
5.むすびに代えて
第2章 太陽光発電設備の立地問題と法──大分県由布市塚原高原の事例を素材として
1.はじめに
2.由布市における太陽光発電設備の設置状況
3.由布市湯布院町塚原地区における太陽光発電設備の建設問題
4.むすびに代えて
第3章 太陽光発電設備の建築規制に関する日独法制の比較法的考察
1.はじめに
2.日本法
3.ドイツ法との若干の比較
4.むすびに代えて
第4章 ソーラー・シェアリング(営農型太陽光発電)の法的構成と問題点
1.はじめに
2.法的構成
3.実務上の問題点
4.むすびに代えて
第5章 再生可能エネルギーの利活用と地域──ドイツにおける太陽光発電設備建設の立地規制問題を素材として
1.はじめに
2.立地に関わる法制度(その1)─EEGとの関係
3.立地に関わる法制度(その2)─国土整備・都市計画法制との関係
4.太陽光発電設備建設の経緯─トリア市の場合
5.むすびに代えて
第2編 風力発電設備と国土利用
第6章 わが国における風力発電設備の立地──山形県庄内町と酒田市を素材として
1.はじめに
2.太陽光発電設備と風力発電設備─設備の属性に基づく差異
3 風力発電設備の建設と土地利用
4.環境省の近時の取組み
5.むすびに代えて
第7章 風力発電設備と立地規制
1.はじめに
2.1990年代の状況
3.1996年の建設法典改正
4.むすびに代えて
第8章 ドイツにおける風力発電設備の立地規制の展開
1.はじめに
2.判例における運用
3.立地コントロールの強化
4.分権化(Kommunalisierung)への動き─バーデン・ビュルテンベルグ州の場合
5.むすびに代えて
第9章 洋上風力発電設備と海洋空間計画──ドイツ法を素材として
1.問題の所在
2.ドイツの国土整備計画法制
3.領海における利用・保全調整
4.EEZにおける利用・保全調整
5.ニーダー・ザクセン州の例
6.むすびに代えて
第3編 環境・自治体・市民と再生可能エネルギー
第10章 地域資源の管理と環境保全──再生可能エネルギー資源の利用もふまえて
1.はじめに
2.地域資源の管理と地域環境保全
3.地域資源の管理と地球環境保全─再生可能エネルギー利用と地域資源の管理
4.むすびに代えて
第11章 「価値創出」、「市民参加」、「再公有化」
1.はじめに
2.「価値創出」と「地域振興」
3.分散型再生可能エネルギーと市民参加
4.再公有化について
5.むすびに代えて
第12章 ドイツにおける再生可能エネルギー設備用地の公的・共同的調達
1.はじめに
2.市町村関与型土地調達
3.市民(土地所有者)共同型土地調達
4.むすびに代えて
終章──おわりに
事項索引
ISBN:9784326403226
。出版社:勁草書房
。判型:A5
。ページ数:292ページ
。定価:4800円(本体)
。発行年月日:2016年07月
。発売日:2016年07月21日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:THR。