はじめに
序章 二一世紀もアメリカの世紀か
はじめに
1 アメリカにとっての二〇世紀
2 超大国アメリカと単極秩序
3 ポスト九・一一パラダイムを超えて
むすび──「アメリカ後の世界」とオバマ政権の誕生
第Ⅰ部 介入と孤立のはざまで
第1章 アメリカの理念外交とコソヴォ戦争――人道的介入をめぐるアメリカの言説
はじめに
1 「コソヴォ戦争」の意味
2 コソヴォ危機への介入
3 「エスニック・クレンジング」という言説
むすび
第2章 リベラル・ホークとは何か――人道的な武力介入論
はじめに
1 道徳的言説の復権
2 価値の戦争
3 新しい介入論とアメリカの役割
4 性急な決断
むすび
第3章 アメリカにおける国連不信と保守派の言説
はじめに
1 国連の設立──封印された国連不信
2 理念国家アメリカの例外性──国連とアメリカニズム
3 保守主義の台頭──国連不信の国内的要因
むすび
第Ⅱ部 ブッシュ外交の波紋
第4章 アメリカの覇権的正義と米欧対立――「力」への依存の衝撃
はじめに
1 米欧間の亀裂の深度
2 「新世界」からのメッセージ──ケーガン論文の衝撃
3 「正義なき秩序」からの脱却
むすび
第5章 イラク戦争の脱争点化とブッシュ政権の言説戦略――増派作戦の言説効果の検証
はじめに
1 イラク戦争への不信感と二〇〇六年中間選挙
2 第一一〇議会とイラクへの増派
3 イラク戦争の「ペトレイアス化」
4 「イラク・シンドローム」と厭戦気分
むすび
第6章 リベラルな帝国是認論――イグナティエフと対イラク武力行使をめぐる論争
はじめに
1 アメリカという帝国の軽さ
2 介入する責務
3 奇妙な連合
4 リベラルな帝国論者の挫折
むすび
第7章 中国を見るアメリカの視線――九・一一テロ攻撃後の対中イメージ
はじめに
1 九・一一テロ攻撃後の国際情勢認識と中国
2 対中イメージの変遷
3 冷戦後の対中イメージ──天安門事件の余韻と中国の台頭
むすび
第Ⅲ部 オバマ外交の射程
第8章 「アメリカ後の世界」におけるアメリカ外交――オバマ外交の世界認識
はじめに
1 九・一一 テロ攻撃の衝撃
2 オバマ外交とブッシュ・ドクトリン2・0
3 新しい関与の時代
4 世界観外交の行方
むすび
第9章 「台頭する中国」をアメリカはどのように対象化しているか――「衰退する大国」の対中イメージ
はじめに
1 アメリカ人の自己イメージ
2 新たな「対中観」の形成
3 対中世論の新しいうねりと対中政策
むすび──米中関係と日本
第10章 変わる世界とアメリカの東アジア外交――オバマ政権の対北朝鮮政策への影響
はじめに
1 「アメリカ後の世界」におけるアメリカの東アジア外交
2 対北朝鮮政策における継続と変化
むすび
終章 「アメリカの衰退」と日米関係――同盟を漂流させないために
はじめに
1 日米関係を変容させる諸要因
2 アメリカの自己意識と日米関係
3 中国をどのように対象化するか
むすび──密教と顕教の分断を日本は乗り越えられるか
注
初出一覧
人名索引
事項索引