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内部監査は諸刃の剣 その価値と有効性

著:近藤 利昭

紙版

内容紹介

経営目標の達成に貢献する内部監査の有効性と効率性を高める正道は、動的知見を有する内部監査部長と社内で育成した部員による体勢整備を進めること。リスクアプローチに基づく監査計画の策定から往査、監査報告書・調書作成に至る監査プロセスに沿ってそれぞれの要諦を解説しながら、人材育成のポイントと内部監査部長の振るまい方を説く。サステナビリティ、ガバナンス、ダイバーシティが問われる新時代の内部監査のありようを、本邦金融内部監査の草分けの一人が、四半世紀にわたる経験の粋を50項に凝縮する。

目次

序の章 内部監査の“基盤”と内部統制を押さえる
内部監査人に求められる能力とは?/監査業務に向き・不向きの性格判断~あなたの性格は向いているか~/内部監査の真髄はプロセスだ!!/内部監査のカバーすべき3つの監査領域/内部統制は3つのキーワードが道標/内部統制の見方・活かし方/指摘事項の候補・内部統制の8つの脆弱性/実務に役立つ内部監査の必読書/体系的な研修制度は監査品質向上にとっての必須要件/内部監査の専門性とは動態的な知見
起の章 品質を追求する計画の策定とリスクアプローチ
年度監査計画の網羅性と品質の中核/リソースマネジメントは監査の実行性を担保する/資源計画は“タイムシート”を基礎とせよ/個別監査のリスクアプローチのPDCAサイクル/リファレンス番号は監査前に体系化せよ/監査の品質は“事前準備”で決まる/リスクアプローチの真髄はリスクマトリクス表にあり/監査プログラムの意義と有効性/汎用監査プログラムの向き・不向き/新人のデビュー監査に気を配れ
承の章 専門職としての往査の卓越した技術
往査で外せない4つのプロセス/往査の成否のカギは監査責任者の手腕/業務監査でのマナー違反は厳禁/“事実の集積”と“事実の評価”/“プロセスチェック”の真髄/往査の王道“ギャップ分析”/ヒアリング(面談)の極意/不備事項の真因を探るハイテクニック/有効性の評価は“証跡主義”が鉄則/指摘事項の“出し惜しみ”は禁じ手
転の章 監査報告書・監査調書の有効性と価値の強化
監査報告書は“諸刃の剣”/指摘事項の5つの記載要件(原因に着目する改善提案)/不備事項は“高”リスクが最優先/総合評定に相対評価の意義はない/監査能力の証左となる“監査調書”作成の要点/フォローアップの真の目的と管理手法/監査リスクへの認識を高めよ
結の章 監査の品質と専門性躍進のための道標
個別監査は“品質評価”を徹底せよ/監査業務の外部委託の効果的な活用の仕方/内部監査人に期待される役割“16”の質問/プロの内部監査人の専門領域を知る/監査の専門性を高める捷径/(特別稿)CIA合格の秘訣
翔の章 新たな内部監査業務への挑戦
ダイバーシティー・“女性のための内部監査の実務講座”/不正行為への内部監査人の役割と提言/コンサルティング会社と“Win-Win”となる秘訣/J-SOXの有効性評価とアサーション/CSAの特長と自店(事業所)検査の導入/IPOに向けた内部監査体制整備の要点/ガバナンス領域への内部監査部門の挑戦

ISBN:9784322140323
出版社:一般社団法人金融財政事情研究会
判型:4-6
ページ数:304ページ
定価:2300円(本体)
発行年月日:2022年04月
発売日:2022年04月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ