出版社を探す

「市場」ではなく「企業」を買う株式投資

増補版

編著:川北 英隆
他著:菅原 周一
他著:堀江 貞之

紙版

内容紹介

本書はその初版(2013年)から堅調な売上を記録し、現在第4刷が刊行されている。
定評ある初版部分はそのまま保存版とし、この7年間の社会の変遷が企業・株価・市場に与えた影響について、大幅加筆で総括する。今回の[増補版]により、筆者陣が唱える株式投資の普遍性・先進性にフォーカスし、改めてその理論の正統性を世に打ち出すものである。
読者対象は、機関投資家、アセットマネージャー、株式投資に関心のあるビジネスパーソンほか一般人、投資理論を学ぶ学生等。

目次

第1章 「市場」は買えるのか 川北 英隆
株価にみる日本と欧米の格差拡大/PBRの1倍割れが生じる背景/大企業の資本効率性の低下/経済成長の低下が企業間の格差を拡大させる/日本の株式への投資のあり方/おわりに
第 2章 高投資収益率企業の定量的特色 菅原 周一
はじめに/上場企業の過去の投資収益率の大きさと銘柄の分布/高収益率企業の定量的特色/投資収益率分布から考える厳選投資の可能性/厳選投資の可能性と限界/まとめ
第3章 脱市場投資のあり方―ロングオンリー絶対リターン型株式投資の内外事例 堀江 貞之
ロングオンリー絶対リターン型株式投資とは/絶対リターン型株式投資の特徴/絶対リターン型投資の2つの投資アプローチ/普及への条件/絶対リターン型投資の成長に向けて
第4章 長期投資に耐えうる企業群への投資―企業を選別して長期的に投資する 渋澤 健/伊井 哲朗
はじめに/長期的に企業価値を向上できる企業の特徴/投資先企業と投資家がつくる新しい価値創造
第5章 企業価値増大を楽しむ投資 奥野 一成
リターンの源泉/投資先企業の選定/企業価値評価/産業・企業分析の現場/まとめ
第6章 企業とともに成長する投資 中神 康議/光定 洋介
企業価値向上支援型投資/実際の投資先選定基準/主なバリューアップの手法/バリューアップ活動と実際に企業経営が変わった例/まとめ―経営進化のための株主の役割
第7章 年金からみた望ましい日本株式への投資 近藤 英男
年金運用のパフォーマンスを振り返る/株式投資の考え方/年金からみた日本株式投資アプローチ/おわりに
第8章 大阪ガス企業年金における国内株式運用管理 石田 英和
大阪ガスでの15年間の運用実績/運用機関の構成/投資戦略別の実績/超過収益(アルファ)の投資戦略別要因/おわりに
第9章 【座談会】インデックス運用か厳選投資か
株式投資の意義と位置づけ/インデックス運用か厳選投資か/アセットマネジャーの役割、義務、効用、現状/株式市場への期待と問題点
第10章 王道となった選別投資 川北 英隆
本章の目的と位置づけ/選別投資とは何なのか/7年間の経済環境の変化/株価の推移と格差/日本企業の格差の概観/企業間の格差とPBR/具体的な企業の事例/株式市場は選別投資を求める

著者略歴

編著:川北 英隆
京都大学名誉教授・同大学院経営管理研究部特任教授
京都大学経済学部卒業、博士(経済学)。日本生命保険相互会社(資金証券部長、取締役財務企画部長等)、中央大学国際会計研究科特任教授、同志社大学政策学部教授、京都大学大学院経営管理研究部教授を経て、現在に至る。著書として、『株式・債券市場の実証的分析』(中央経済社、2008)、『証券化―新たな使命とリスクの検証』(金融財政事情研究会、2012)ほか。

ISBN:9784322138467
出版社:金融財政事情研究会
判型:A5
ページ数:316ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2021年02月
発売日:2021年02月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KFF