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セキュリティマネジメント学

理論と事例

監:日本セキュリティ・マネジメント学会
編著:松浦 幹太

紙版

内容紹介

 本書では,セキュリティマネジメント学を,工学,法学,経営学,会計学,経済学,行動科学,法学などのさまざまな分野にまたがる総合科学として,その理論と事例を体系的に解説している。
 第1章はセキュリティマネジメント学の概説である。セキュリティマネジメント学とは何かということや,セキュリティマネジメント学の基本原則を解説しており,本章を読むことで第2章以降を読み進めるための基礎知識を身につけられる。
 第2章から第7章では,上記の各分野の第一線でセキュリティマネジメントに取り組んでいる著者が,それぞれの分野におけるセキュリティマネジメントの代表的な基礎理論を取り上げ,わかりやすく解説している。
 第8章から第11章では,経営,金融,事故調査,環境マネジメントの各分野の応用研究や実務におけるセキュリティマネジメントの具体的な活用事例を取り上げて,実際にどのように活用されているのかということを解説している。
 昨今,情報セキュリティマネジメントが問われる社会的な事件が多く発生しているが,本書を通読することによって,このようなセキュリティマネジメントに関わる問題の本質を見抜き,解決するための力が養われるだろう。

目次

第1章 セキュリティマネジメント学
1.1 セキュリティマネジメント学とは
1.2 基本原則
1.3 セキュリティマネジメント学の将来
第2章 工学的アプローチ
2.1 全体概要
2.2 プライバシー保護への工学的アプローチ
第3章 経営学的アプローチ
3.1 概説
3.2 経営におけるリスクとチャンス
3.3 サービスを科学する経営
3.4 経営を構築するマネジメントエンジニアリングテクノロジー
第4章 会計学的アプローチ
4.1 はじめに
4.2 分析視点と先行研究
4.3 日本企業の情報セキュリティへの取り組みと会計企業評価の関係性
4.4 セキュリティ会計研究の将来
第5章 経済学的アプローチ
5.1 概観
5.2 情報セキュリティ投資
5.3 むすび
第6章 行動科学的アプローチ
6.1 意思決定と態度
6.2 環境配慮行動と社会的ジレンマ状況
6.3 説得の心理学と態度変容
6.4 情報セキュリティ対策への適用の例
6.5 おわりに
第7章 法学的アプローチ
7.1 はじめに:「物」の窃盗と情報窃盗
7.2 法学とセキュリティ
7.3 セキュリティのジレンマ
7.4 法学の伝統的アプローチ
7.5 所有権アナロジーの限界
7.6 個人情報保護の可能性と限界
7.7 個人データとしての保護法式
7.8 属性情報のセキュリティと第三者認証
7.9 法人の責任
7.10 コミットメント責任
7.11 仮説検証型法学と類似のアプローチ
7.12 情報法の基礎理論に向けて
第8章 経営分野の事例
8.1 経営におけるセキュリティの認識と位置付け
8.2 セキュリティとリスク
8.3 セキュリティ対策、リスク管理実施の要因
8.4 リスク管理はどの程度実施されているか
8.5 リスク管理はいかにあるべきか
8.6 リスク認識の分類
8.7 経営の関与とライン活動
8.8 おわりに
第9章 金融分野の事例
9.1 概観
9.2 テンプレート保護型生体認証技術
第10章 事故調査制度分野の事例
10.1 概観
10.2 情報セキュリティにおける事故調査制度の効果分析
第11章 環境リスク管理としての環境マネジメントツールおよび実践事例
11.1 環境マネジメントの国際標準化
11.2 環境マネジメント思考の変化と各種環境マネジメントツール
11.3 環境マネジメントツールの国際標準化の動向
11.4 環境効率性評価の理論と実例

ISBN:9784320122895
出版社:共立出版
判型:A5
ページ数:284ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:2011年08月
発売日:2011年08月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:KF