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早稲田大学全学基盤教育シリーズ

線形の世界

線形代数学への入り口

著:高木 悟
著:曽布川 拓也

紙版

内容紹介

「限られた資源の中でいかに利益を最大にするか?」あるいは「どうしても発生する損失をいかに最小にするか?」といった問題は最適化問題(あるいは数理計画問題、オペレーションズ・リサーチ(OR))といわれ、実社会でもよく現れる。本書では、最適化問題のうち比較的考察しやすい「線形計画問題」の「最大問題」に焦点を絞り、その解決法(線形計画法という)とそれに必要な数学の基礎を学習する。さらに、線形計画法をより深く理解するために、連立1次方程式の解のしくみについても学習する。本書により、線形計画問題の最大問題がたやすく解決できる数学的能力を習得できる。また本書は線形代数への入門、また線形計画法の初学者のための自習書としても最適である。

目次

第0章 線形計画問題とは
 0-1 線形計画問題の最大問題
 0-2 グラフによる解法

第I部 行列の演算

第1章 行列の定義
 1-1 行列の定義
 1-2 いろいろな行列
 1-3 行列の和
 1-4 行列の実数倍と差
 1-5 行列の性質
 章末問題1

第2章 行列の積
 2-1 行ベクトルと列ベクトルの積
 2-2 行列の積
 2-3 積の性質
 章末問題2

第3章 連立1次方程式と行列
 3-1 連立1次方程式
 3-2 連立1次方程式の行列表現
 章末問題3

第4章 基本変形
 4-1 連立1次方程式の基本変形
 4-2 連立1次方程式の解
 4-3 行列の基本変形
 章末問題4

第5章 行列の簡約化と階数
 5-1 行列の簡約化
 5-2 行列の階数
 章末問題5

第6章 連立方程式の解の分類
 6-1 解の存在と行列の簡約化
 6-2 解がない場合
 6-3 不定解
 章末問題6

第7章 逆行列とその応用
 7-1 逆行列とは
 7-2 逆行列を利用した連立1次方程式の解法
 7-3 産業連関問題への応用
 章末問題7

第II部 線形計画問題の理論

第8章 シンプレックス法と最大問題
 8-1 グラフによる解法・再訪
 8-2 スラック変数の役割
 8-3 シンプレックス法と最大問題
 8-4 未知数が3つある場合
 8-5 0でないスラック変数が最適である場合
 8-6 シンプレックス法のもつ数学的な意味
 章末問題8

第9章 最小問題と双対問題
 9-1 線形計画問題の最小問題
 9-2 双対問題
 9-3 最小問題の解き方
 章末問題9

第10章 複雑な最小問題
 10-1 3つの変数が現れる最小問題
 10-2 0でないサープラス変数が最適である場合
 10-3 最適な実現可能解が1通りに定まらない場合
 章末問題10

第11章 補遺

関連図書
索 引

ISBN:9784320115170
出版社:共立出版
判型:A5
ページ数:212ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2023年03月
発売日:2023年03月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBU
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PBUH