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理論統計学教程:数理統計の枠組み

ノン・セミパラメトリック統計解析

編:吉田 朋広
編:栗木 哲
他著:西山 慶彦

紙版

内容紹介

ノンパラメトリック法は古くから主として検定の分野で2標本検定、無作為性の検定等で提案されていたが、1960年代からノンパラメトリック法による種々の関数の推定法が開発されてきた。本書では、そのうち分布関数、密度関数や回帰関数について、一定の滑らかさのみを仮定して、ノンパラメトリックな推定と検定を行う方法を紹介する。また、セミパラメトリックモデルと呼ばれる、それらの中間的なモデルについても解説する。さらに、それらの漸近的性質について、基本的な部分と比較的踏み込んだ一部の内容についても証明を含めて紹介した。最終章ではブートストラップ法も慨説する。

目次

第1章 ノンパラメトリック密度推定法
1.1 累積分布関数のノンパラメトリック推定
1.2 密度関数のノンパラメトリック推定
 1.2.1 ヒストグラム
 1.2.2 Naive Estimator (NE)
 1.2.3 カーネル密度推定量
 1.2.4 カーネル密度推定量の漸近的性質
 1.2.5 バンド幅の選択
 1.2.6 最適なカーネル関数
 1.2.7 高次カーネル関数
 1.2.8 多変量データのカーネル密度推定
 1.2.9 その他の密度関数推定法
 1.2.10 密度推定の不偏性と最適性

第2章 回帰関数のノンパラメトリック推定
2.1 Nadaraya-Watson (NW) カーネル推定量
2.2 NWカーネル推定量の漸近的性質
2.3 その他の回帰推定量
 2.3.1 局所多項式回帰推定量
 2.3.2 シリーズ推定量
2.4 ノンパラメトリック加法回帰モデル

第3章 セミパラメトリック推定法
3.1 パラメトリックモデル,ノンパラメトリックモデル,セミパラメトリックモデル
3.2 代表的なセミパラメトリックモデルと推定量
 3.2.1 部分線形モデル
 3.2.2 シングルインデックスモデル
 3.2.3 二項選択モデル
 3.2.4 Cox比例ハザードモデル
3.3 セミパラメトリック推定量の漸近分布
 3.3.1 MINPIN推定量
 3.3.2 Ichimura and Lee (2010)
3.4 セミパラメトリック推定量の効率性(セミパラメトリック推定量の分散の下限)
3.5 セミパラメトリック推定量の分散の逆転

第4章 回帰関数の関数型の検定
4.1 ノンパラメトリック回帰を使う検定
 4.1.1 Härdle and Mammen (1993) の検定
 4.1.2 パラメトリック残差とノンパラメトリック回帰曲線との相関を見る検定
4.2 経験過程を使った検定
 4.2.1 Integrated Conditional Moment (ICM) 検定
 4.2.2 Stute (1997) の検定
4.3 ノンパラメトリックミニマックスアプローチ

第5章 ブートストラップ法
5.1 ブートストラップ法の考え方
5.2 ブートストラップ標本とブートストラップ分布
5.3 ブートストラップ法の一次漸近理論
 5.3.1 標本平均
 5.3.2 統計的汎関数のブートストラップ分布
 5.3.3 ブートストラップ法によるモーメント推定
 5.3.4 カーネル密度推定量のMSEのブートストラップ推定とバンド幅選択
5.4 ブートストラップ法の高次漸近理論
5.5 ブートストラップ法の限界

参考文献

索引

ISBN:9784320113558
出版社:共立出版
判型:A5
ページ数:206ページ
定価:3300円(本体)
発行年月日:2023年06月
発売日:2023年06月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBT