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シリーズ現代の生態学 1

集団生物学

編:日本生態学会
担当編集:巌佐 庸
担当編集:舘田 英典

紙版

内容紹介

 本書は,学部の1年生と2年生前半を対象とした「集団生物学」の教科書として企画された。
 集団生物学(population biology)とは,生態学・動物行動学・集団遺伝学・進化学等を含む個体以上のレベルの生物学の総称である。九州大学の講義科目では,個体の内部に関する「細胞生物学」に対して,個体以上のいわゆるマクロ生物学をカバーする科目として位置づけられている。
 執筆者は生態学,集団遺伝学,分子進化学,分類学,数理生物学など,集団生物学の分野を専門として研究している教員である。
 1回の90 分の講義で扱える内容がそれぞれの章の分量となっており,基本事項の章が16章,そのほかにアドバンスドなトピックの章が7章,合計23 章の構成となっている。
 章立ては,マクロ生物学を理解してもらうためにはこのような範囲の話題を一通り教えることが必要だという私達の判断にもとづいたものである。発生学や神経生物学など異なる分野を専門とする生物学教員にも,本書を用いれば集団生物学の講義を担当していただけるのではないかと期待している。(「まえがき」より一部抜粋・要約)

目次

編集者によるまえがき(巌佐 庸)
 序 論
 第1章 生物多様性の分布と生命の歴史(舘田英典)


I部 生物の人口論

 第2章 人口増殖と環境収容力(巌佐 庸)
 第3章 競争と共存(巌佐 庸)
 第4章 捕食者と被食者の周期的変動(巌佐 庸)
 第5章 (advanced)感染症の動態(岩見真吾)


II部 適応戦略

 第6章 捕食行動(巌佐 庸)
 第7章 (advanced)被食回避行動(粕谷英一)
 第8章 生活史の適応(巌佐 庸)
 第9章 性と配偶のゲーム(巌佐 庸)
 第10章 (advanced)利他性と社会行動(粕谷英一)


III部 進化のメカニズム

 第11章 遺伝学(舘田英典)
 第12章 集団遺伝学(舘田英典)
 第13章 量的遺伝学(舘田英典)


IV部 系統と進化

 第14章 適応進化と共進化(楠見淳子)
 第15章 分子進化学と分子系統学(楠見淳子)
 第16章 (advanced)種分化(楠見淳子)


V部 生態系と群集

 第17章 生態系(渡慶次睦範)
 第18章 種の多様性(渡慶次睦範)
 第19章 (advanced)種の相対量とニッチ分割(渡慶次睦範)


VI部 生物多様性保全

 第20章 生物多様性の体系(荒谷邦雄)
 第21章 (advanced)分類学(荒谷邦雄)
 第22章 地球環境問題と保全生物学(矢原徹一)
 第23章 (advanced)外来種による危機(細谷忠嗣)

ISBN:9784320057449
出版社:共立出版
判型:A5
ページ数:404ページ
定価:3600円(本体)
発行年月日:2015年07月
発売日:2015年07月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PSAF