出版社を探す

シリーズ応用数理 3

折紙の数理とその応用

監:日本応用数理学会
編:野島 武敏
編:萩原 一郎

紙版

内容紹介

折紙工学の提唱者らによる本邦初の折紙解説書。折紙の数理的な解説を入口に,建築,バイオミメティクス,工業用材料への応用を解説。

 本書は折紙工学の提唱者らによって纏められた,本邦初の折紙解説書である。折紙の数理的な解説を入口に,建築構造,バイオミメティクス,工業用材料への応用などが,それぞれの分野の第一人者によって解説されている。折紙工学から実用化されたものとして,簡単につぶせるペットボトルや家具などがあるが,その他にもビルや鉄道車両のフロア構造,ヒートアイランド対策としてビルの遮熱壁,騒音対策としての防音壁などへの応用が研究されている。本書は,折紙研究を進める学生や研究者にとって必読の1冊となるだろう。

目次

第1章 折紙の数理化のための基礎事項と基本構造
1.1 はじめに
1.2 折紙の基礎
1.3 平面の折り畳み-基本構造
1.4 円筒,円錐殻の軸方向への折り畳み
1.5 円形膜の巻き取り収納法のモデル化
1.6 折紙構造を作るための新しいアプローチの提案
1.7 曲線折紙の基礎と造形
1.8 球形モデル・模型の製作

第2章 折紙と学術研究との関連
2.1 はじめに
2.2 機能構造の開発―折り畳み可能な筒状構造の設計とその構造力学的性質
2.3 圧縮座屈の折紙・力ずくの折紙
2.4 植物に見る螺旋模様の解析と折り畳み構造
2.5 背反(鞍型)構造―多重同心円折紙模型と曲面折紙
2.6 おわりに

第3章 折紙の数学・情報科学への応用
3.1 数学への応用
3.2 情報科学への応用

第4章 立体折りと産業応用
4.1 はじめに
4.2 立体折紙の幾何
4.3 軸対称な立体折紙
4.4 軸対称立体折紙の連結
4.5 鏡映を用いた曲線折りを持つ折紙の設計
4.6 立体折紙の産業への応用
4.7 おわりに

第5章 剛体折紙と産業応用
5.1 はじめに
5.2 剛体折紙のシミュレーション
5.3 三角形メッシュ剛体折紙
5.4 四角形メッシュ剛体折紙
5.5 非ディスク剛体折紙
5.6 筒型剛体折紙
5.7 セル型剛体折紙
5.8 厚みの処理
5.9 産業応用の展望

第6章 バイオミメティクスと折紙
6.1 植物の幾何学的解明とモデル化
6.2 ヒト肺胞の幾何学的解明とモデル化

第7章 折紙の構造強化機能:新しいコア材の開発
7.1 空間充填で得られるコア材の特性
7.2 空間充填で得られるコア材の成形法

索引

ISBN:9784320019522
出版社:共立出版
判型:A5
ページ数:280ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:2012年09月
発売日:2012年09月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBM