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文系シリーズ

やさしくわかる! ⽂系のための東⼤の先⽣が教える すごい細胞

理科が苦手な人でも、どんどん楽しく読める!

監:小林武彦

紙版

内容紹介

 すべての生き物の体は,とても小さな「細胞」からできています。私たちヒトの体もおよそ37兆個の細胞でできているといわれています。一つ一つの細胞の中には,タンパク質をつくる「小胞体」や,エネルギーを生産する「ミトコンドリア」など,さまざまな細胞小器官がつまっています。これらが協力してはたらくことで私たちは生きていられるのです。
 37兆個もの細胞は,もとをたどると,たった一つの細胞(受精卵)に行き着きます。受精卵が精巧なしくみで細胞分裂をくりかえすことでさまざまな細胞が生みだされ,私たちの体をつくりあげています。脳の神経細胞,皮膚の細胞,消化管の細胞,筋肉の細胞,目で光をとらえる細胞……。さまざまな役割をもった細胞が,今も体の中ではたらきつづけています。
 本書では,個性豊かな細胞たちについて,生徒と先生の対話形式でやさしく解説します。細胞とはどういうものなのか,みるみるわかるでしょう!

目次

1時間目:これが細胞だ!

STEP1. イントロダクション
細胞はすべての生物の基本単位
コルクの観察で細胞を発見
植物も動物も細胞が集まってできていた
偉人伝① 細胞を発見,ロバート・フック

STEP2. 細胞の中を見てみよう
細胞にはたくさんの“部品”がある
「核」には2メートルのDNAがつまっている
DNAは,タンパク質の設計図になる
「小胞体」からタンパク質を発送
タンパク質は「ゴルジ体」で仕分けされる
細胞のエネルギー工場「ミトコンドリア」
外と中とを分ける「細胞膜」
植物細胞には,光合成の装置がある
二つの細胞が“合体”して,私たちの細胞ができた!?
細胞は巨大な化学工場

STEP3. 謎に包まれた地球上最初の細胞
雷が細胞の材料をつくったのかもしれない
細胞の材料は宇宙からも飛来したようだ
細胞誕生の最有力候補は,海の底
最初の細胞は,単なる膜のカプセルだった
設計図と装置,どちらが先?
最初の細胞はいまだ謎に包まれている
DNAの情報をたどって,共通祖先を探る
偉人伝② 生命誕生の謎にせまった科学者,スタンリー・ミラー


2時間目:体をつくるたくさんの細胞

STEP1. 特殊なはたらきをもつ細胞たち
体は,たった1個の受精卵からつくられた
食べ物を分解して吸収する消化管の細胞たち
骨や筋肉も細胞でできている
情報のやりとりをする神経細胞
体を病気から守る防衛部隊,免疫細胞
免疫細胞は,1兆種類の抗体をつくって敵にそなえる

STEP2. 細胞は分裂して増える!
人体では1秒に数百万個の細胞が生まれている
細胞は二つに分裂して増えていく
細胞分裂の前にはDNAがコピーされる
細胞の部品はたくさんの“腕”に引っ張られる
細胞はじょじょにくびれていく
植物の細胞は間に仕切りができて分裂する
精子や卵子をつくる分裂は普通の分裂とは少しちがう


3時間目:細胞の老化と再生医療
STEP1. 細胞の老化や死が病気をもたらす
毎日4000億個の細胞が死んでいる
脳の細胞の死は,定期券タイプ
皮膚の細胞の死は,回数券タイプ
細胞は,ヤバくなったら自殺する
「テロメア」が細胞の老化具合を決める
「活性酸素」が細胞を老化させる
がんは,テロメアを操作して不死化する
脳細胞の死が進みすぎるアルツハイマー病

STEP2. いろんな細胞に変身! ES細胞とiPS細胞
別の種類の細胞になる能力をもった「幹細胞」
受精卵は一番すごい幹細胞
変身能力をもったES細胞とiPS細胞
ES細胞をつくるには受精卵が必要
皮膚の細胞から人工的につくられるiPS細胞
ES細胞やiPS細胞を使った再生医療


4時間目:人体に住み着くよそもの細胞
STEP1. 自分たちの細胞よりも数が多い常在菌
人体には,数十兆個もの細菌がすんでいる
体に住み着く細菌たちが,病原菌の侵入をブロック
腸内細菌は,消化をサポートしてくれる
腸内細菌は,過剰な免疫や肥満をおさえてくれる
住み着いている細菌は人それぞれ

ISBN:9784315527193
出版社:ニュートンプレス
判型:A5
ページ数:304ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2023年08月
発売日:2023年07月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PSF