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2022年7月刊行の「14歳からのニュートン超絵解本」は，「統計」です。
テレビや新聞，インターネットなどでみるニュースには，さまざまな数値やグラフが登場します。私たちはそれらをもとにものごとを判断したり，ときには大切な決断をしたりします。
統計を正しく読み解くことは，現代社会を生きるうえで欠かせないスキルです。近年はインターネットの発達により，自分の意見やデータを発信しやすくなりました。一方で「フェイクニュース」や「統計不正」などが問題になっているように，「このデータは正しいのだろうか」と考える力が必要になっています。
統計の基本的な知識が身につけば，数字にまどわされずにすみます。この本では，身近な例をあげながら統計の基礎的な考え方を紹介していきます。

1.身近にあふれる統計データ
みんなそんなにお金持ち？ 平均貯蓄額の謎
生命保険の金額は統計で決まる！
偏差値が高いのは優秀な証拠？
世論調査は“スープの味見”
レシートの山から客の好みがわかる？
統計はものごとを合理的に判断する道具
コーヒーブレーク プロ野球選手は4～7月生まれが多い？

2.統計の基本を覚えよう
データをグラフにすると真実がみえてくる
平均値は「中くらいの値」とはかぎらない
生命保険は「死亡率」の発見からはじまった
保険料の設定には統計が大活躍
10年保障の生命保険料の決め方
損害保険の値段はどう決まる？
コーヒーブレーク 保険会社が損をしない理由
前回と同じ点数なのにほめられたのはなぜ？
「ばらつき」を調べれば，データの特徴がつかめる
サイコロ投げの分散と標準偏差をみてみよう
「偏差値」はこうして求められる
正規分布」が統計のかぎをにぎる
コーヒーブレーク フランスには，157cmの若者が少ない!?
極端なデータなら偏差値100をこえることも
偏差値と学力は必ずしも一致するわけではない
統計クイズ アーチェリーの得点の偏差値を求めよう
コーヒーブレーク 全体をみるか部分をみるか

3.二つのデータの関係をみる「相関」
「相関」とは，二つの量の関係のこと
ビールの販売量がふえると，水難事故もふえる？
相関を調べるのは統計学の基本
2種類のデータから相関係数を求める方法
コーヒーブレーク 気温が30℃だとアイスが売れない!?
将来のワインの価値を予測するには？
四つの相関関係から生まれた「ワインの方程式」
データをしぼりすぎると相関がみえなくなる
正の相関が負の相関に変わる!?
統計クイズ かくれた「第三の事象」をみつけだせ
コーヒーブレーク 「風が吹けば桶屋がもうかる」には，因果関係はあるか？

4.調査と分析はこうして行う
広く深い湖にいる魚の数を数えるには？
全体から一部を抜きだして調べる「標本調査」
サンプルサイズが多いほど誤差が減る
データの信頼性をあらわす「信頼度」
答えにくい質問に正直に答えさせるには？
「コイン投げ」で回答者のプライバシーを守る
そのデータの差に意味があるのか？
小集団でも使える「t 検定」
新薬の効果は，ただの偶然？
効果が「偶然ではない」確率を考える
ヒッグス粒子の発生確率が仮説検定で明らかに！
コーヒーブレーク 100兆円を長さにすると？

5.世論調査の正しい知識
全国民の考えを一部のデータから予測する
世論調査の調査方式に要注意！
「支持率の低下」は，ほんとうか？
「誤差」がわかると，データに「信頼」が生まれる
視聴率ランキングの落とし穴
コーヒーブレーク 「いちばん上の数字」で不正を見破れ！

6.もっと知りたい！ 統計学
データにかくれた「売れ筋」をさぐる
正しい因果関係は，追跡調査の精度で判断する
二つのデータの関係を方程式に置きかえる
雑多なデータから法則性を見いだすには？
コーヒーブレーク 大統領候補への寄付金増が実現した例