アント・ワールド 〜アリの世界〜
著:エドワード・O・ウィルソン
内容紹介
アリ研究の第一人者にして,二度のピューリッツァー賞受賞の世界的生物学者がいざなうアリの世界の物語です。社会生物学の提唱者としても広く知られるウィルソン博士がこれまで著した,数々の学術書とは異なる,初めての自叙伝であり,アリの世界の解説書といえます。子供の頃にアラバマの森でアリに出会って以来,80 年にわたってアリを研究している博士の目を通してみる世界は,驚きと喜びに満ちています。約25 種類のアリに焦点を当て,遺伝的に優れたその生物がどのように匂いを嗅ぎ,会話し,戦うかを教えてくれます。世界で最も獰猛なアリとその理由,味覚と臭覚で会話するアリについてなど,長年の研究を通して知り得た不思議な事実の数々は,生命の賛歌でもあります。
博士がどのように世界有数の生物学者になったかもわかるこの書は,「将来は科学に関わる仕事に携わりたい」と思っている学生のみなさんにもぜひ読んでいただきたい一冊です!
目次
1 章 アリと人間:道徳と勝利
2 章 生物学者が誕生するまで
3 章 ふさわしい種
4 章 グンタイアリ
5 章 ヒアリ
6 章 ヒアリはいかにして環境の歴史をつくったか
7 章 スペイン人入植者たちを打ち負かしたアリ
8 章 世界で最も獰猛なアリとその理由
9 章 慈悲深い女性指導者
10 章 アリは味覚と嗅覚で会話する
11 章 われわれはいかにしてフェロモンの暗号を解読したか
12 章 アリの言葉
13 章 アリは(ほとんど)どこにでもいる
14 章 早く家に帰りたい
15 章 アリ学の冒険
16章 世界で最も速いアリと遅いアリ
17章 社会的寄生者はコロニーの策略家
18章 アフリカの戦うアリ,マタベレアリ
19章 アリの世界の戦争と奴隷制
20章 ウォーキングデッド
21章 アフリカの小さな牧場経営者
22章 罠型顎 vs トビムシ
23章 希少種を求めて
24章 ある絶滅危惧種
25章 ハキリアリ:究極の超個体
26章 恐竜の時代のアリ