出版書誌データベース

「私たちの時代の偉大な映画はまだできていないのだ。
それを作りだす一人になってみようではないか」

映画の脚本、撮影、カット、編集などの技法を、
著名映画のシーンと約1500点の図版を用いて分析した、
映像に関わる人すべてに必携の一冊。
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「(本書は)一般的技術書ではなく……『映画の物語の技法の発展をその実際面から記録した本』であり、これまでにこれほど体系だてて書かれたことのない、 たいへんな労作である。本書は映画における物語の"語り方"の形式を、単純な例から複雑な例へと段階を追って記述しており、技術よりも表現の視点から、映画の"語り方"を集大成しているのである」
(「訳者あとがき」より)

《目次》
はじめに
第一章 視覚的コミュニケーション・システムとしての映画言語
第二章 平行編集の重要性
第三章 基本概念の定義
第四章 カメラ配置の三角形原則
第五章 二人の人物の対話
第六章 三人の人物の対話
第七章 四人以上の人物の対話
第八章 対話シーンの編集パターン――人物が動かない場合
第九章 スクリーン上の動きの性質
第十章 動きのあとのカッティング
第十一章 画面内部での動き
第十二章 画面へ入る動きと出る動き
第十三章 人物Aが人物Bの方へ移動する
第十四章 マスター・ショットを使って画面上の動きをとらえる方法
第十五章 変則的な例
第十六章 人物Aが人物Bから離れる場合
第十七章 人物がともに動く場合
第十八章 困難な編集を解決する方法
第十九章 その他の動きの型
第二十章 カメラを動かすための基本的ルール二十ヵ条
第二十一章 パン撮影
第二十二章 カメラ移動
第二十三章 クレーン撮影とズーム・レンズ
第二十四章 アクション・シーン
第二十五章 ショット内の編集
第二十六章 場から場への動き
第二十七章 いくつかの技法の組み合わせ
第二十八章 映画の句読法
訳者あとがき
索引

訳：岩本　憲児
【訳者】岩本憲児（いわもと・けんじ）
1943年熊本生まれ。映画史研究者。早稲田大学名誉教授。元日本映像学会会長。著書に『「時代映画」の誕生――講談・小説・剣劇から時代劇へ』（吉川弘文館）、『ロシア・アヴァンギャルドの映画と演劇』（水声社）、編著に『日本映画の海外進出――文化戦略の歴史』（森話社）、監修（共同）した書籍に『世界映画大辞典』（日本図書センター）ほかがある。

訳：出口　丈人
【訳者】出口丈人（でぐち・たけひと）
1949年東京生まれ。映画評論家。東京藝術大学教授、日本映像学会理事、日本アニメーション学会理事を歴任。著書に『映画映像史――ムーヴィング・イメージの軌跡』（小学館）、共訳書にサドゥール『世界映画全史』（国書刊行会）ほかがある。