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実践!!秘密保持契約書審査の実務

著:出澤総合法律事務所

紙版

内容紹介

「ありそうでなかった」秘密保持契約書のきほんがわかる入門書!

企業法務にかかわると最初に触れることになる、秘密保持契約書。
秘密保持契約書の各条項例ごとに、裁判例にも触れながら、注意すべきポイントについて解説!
契約のタイプに応じた、条項例のバリエーションも豊富に掲載!

「初めて秘密保持契約書のレビューを任されてしまったけれど、どこがポイントだろう?」
「今までなんとなく秘密保持契約書のひな形を用いてきて、今さら気になるところが聞けない……」
という方に、とくにおすすめの1冊です。

目次

目次

第1章 最初におさえる秘密保持契約の基本
1 秘密保持契約の目的とは
 ◆1そもそも「秘密保持契約」とは?
 ◆2立場に応じた仕組み作りが大事
 ◆3秘密保持契約書作成時の視点
 ◆4秘密の実効的な管理
2 取引基本契約書との競合
 ◆1基本契約書と秘密保持契約書の関係
 ◆2従前の秘密保持契約と並列させる場合の条項例
3 開示者・受領者が複数の場合
 ◆1開示者・受領者が複数になる場合の契約条項の記載例
 ◆2代理締結したい場合の条項例

第2章 秘密保持契約の条項ごとの留意点
1 契約の目的(1条)
 ◆1契約の目的の必要性
 ◆2目的の記載例
 ◆3片務契約と双方契約
2 秘密情報の定義(2条1項)
 ◆1開示を受けた情報
 ◆2定義規定を設ける際のポイント
 ◆3秘密情報の記載・記録媒体について
 ◆4契約内容・売主が提示する価格表について
 ◆5信義則上の守秘義務と参考裁判例
◆6経済産業省の参考条項との比較
3 秘密情報の例外(2条2項)
 ◆1適用除外条項の意義
 ◆2適用除外条項のポイント
4 秘密の管理(3条)
 ◆1「管理」の要点
 ◆2注意義務のレベルに応じた修正例
 ◆3受領者の開示対象者
 ◆4秘密の管理に関する事故時の対応
 ◆5複製等に関する定め
 ◆6管理方法の指定
 ◆7公的機関から求められたときの秘密情報の取扱い
 ◆8その他条件を追加する場合
5 事故時の対応(3条4項)
 ◆1事故時の対応を想定した条項
 ◆2第三者からの損害賠償等に備えた修正
6 秘密情報の返還(4条)
 ◆1秘密情報の返還・廃棄
 ◆2秘密情報の特定
 ◆3経済産業省の条項例についての検討
◆4本書条項における構文の解説
7 義務の不存在(5条)
 ◆1開示義務の不存在の合意
 ◆2ライセンス許諾の不存在の合意
 ◆3取引開始義務の不存在の合意
8 秘密期間(6条)
 ◆1秘密保持契約終了後の秘密の取扱い
 ◆2秘密保持期間の設定
 ◆3財産的情報の保護の継続
 ◆4契約の始期・満了を定める場合の条項例
 ◆5契約の更新を定める場合の条項例
9 権利義務の譲渡承継の禁止(7条)
 ◆1譲渡禁止特約の意義
 ◆2新民法における債権譲渡禁止特約
 ◆3包括承継の場合にも対応するための修正例
10 仲裁(8条)
 ◆1準拠法・紛争解決手段・管轄
 ◆2紛争解決手段の設定の要否
 ◆3紛争解決のシミュレーション
◆4紛争解決手段を明確化する修正


第3章 その他の注意すべき条項
1 開示情報の正確性の保証
 ◆1正確性の保証の意義
 ◆2対応の方向性を示す修正例
 ◆3秘密情報のオリジナリティを保証する修正例
2 監査条項
 ◆1監査の手段を定め、実現性を高める修正例
 ◆2事故発生時に監査を求めるための修正例
 ◆3秘密情報の不正使用の疑いに対応する修正例
3 知的財産権処理条項
 ◆1知的財産情報の開示と秘密保持契約のポイント
 ◆2開示に伴うリスクをカバーする修正例
 ◆3発明・考案・意匠又はノウハウの法的位置づけ
 ◆4残存期間の設定も検討する
4 差止請求権・原状回復請求権・損害賠償請求権
 ◆1差止請求権
 ◆2原状回復請求権
 ◆3損害賠償請求権
5 残留情報
 ◆1残留情報(residuals)とは
 ◆2開示者側の対策としての修正例
6 個人情報
 ◆1秘密情報に個人情報が含まれる場合の条項例
 ◆2主な開示情報が個人情報である場合の条項例
7 反社会的勢力排除条項
 ◆1反社会的勢力排除条項の根拠
 ◆2解除に遡及効を持たせたい場合の修正例
 ◆3相手方と既に取引関係が成立している場合の条項例
8 契約解除
 ◆1一般的な解除条項において遡及効を避ける方法
 ◆2残存条項の効力
9 その他の条項
 ◆1ソフトウェアの提供に関連する条項例
 ◆2トライアル用のソフトウェア等についての検討結果に関連する条項例
 ◆3海外への情報輸出管理に関連する条項例
 ◆4競業制限のための条項例
10 データの取扱い
 ◆1秘密情報の対象となるデータ
 ◆2管理・返還に伴うデータの特定についての留意点

第4章 企業内の秘密保持
1 秘密保持誓約書
 ◆1秘密保持「契約書」と「誓約書」
 ◆2採用時の秘密保持誓約書の条項
 ◆3退職時の秘密保持誓約書の条項
◆4誓約書徴求のタイミングと徴求できなかった場合の対応
2 不正競争防止法による営業秘密の保護
 ◆1民事上の請求が可能となる行為
 ◆2刑事罰の対象となる行為

巻末資料 ひな形
ひな形1 秘密保持契約書(基本形)
ひな形2 秘密保持契約書(詳細な形)
ひな形3 経済産業省・参考条項
ひな形4 採用時誓約書
ひな形5 退職時誓約書

著者略歴

著:出澤総合法律事務所
企業法務を中心に、日々の契約書審査から、IPO支援、法務デューディリジェンス、コンプライアンス・レビュー、労働審判、保全、訴訟まで、専門性を生かした業務を行う。公益通報外部窓口としての対応も多く実績を積んでいる。

ISBN:9784313511729
出版社:学陽書房
判型:A5
ページ数:176ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2019年11月
発売日:2019年12月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ