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文化の力、都市の未来

編:一般財団法人森記念財団

紙版

内容紹介

都市をイメージしようとしたときに思い浮かぶのは、単に建物やビル群のスカイラインだけではないだろう。重要なのはそこにあるカフェや洒落たレストラン、演劇、美術館、ギャラリーなどに通う人々のありようだ。重要なことは都市がライフスタイルを育むが、またライフスタイルが都市の形を規定するということだ。ではそのライフスタイルの背景は何かといえば、それは文化である。文化は古いものと新しいものの双方がバランスしていなければ生き残れない。都市はそれを体現する。南條史生(本書より)

目次

都市と文化と未来─なぜ文化は人を惹きつけるのか 南條史生 
第1章:都市とクリエイティブ産業の関わりを探る ― ロンドン、ニューヨーク、東京、そして日本
 ・文化・クリエイティブ産業を育む都市とは
 ・インタビュー調査により浮かんできた日本の文化力とクリエイティビティの強みや特徴
 ・ロンドン、ニューヨークの現地調査から得た示唆
第2章:文化芸術を生み出す人々 ― いかにしてアーツ・エコシステムを形成するのか
 ・杉本博司  文化を武器に自国の魅力を伝える力を
・江之浦測候所「クリスチャン・マークレー《Found in Odawara》」リポート 
・名和晃平  都市に芸術を定着させる
・金森穣 文化を育てる求心力
・相馬千秋 テンポラリーな場から創出される劇場 ─パフォーミングアーツとアーティストのこれから 
・白石正美 美術作品が流通する健全なマーケットとは 
・林保太 日本の文化芸術政策の歴史と現在地 

第3章:境界を超えて発展する日本の文化 ― アート、エンタテインメント、コンテンツ産業の動き
 ・稲蔭正彦 クロスオーバーする日本の文化
 ・真鍋大度×稲蔭正彦 クロスオーバーの可視化
・「第14 回ACMシーグラフアジア2021」リポート アート、科学、テクノロジーの交差
・堀義貴 エンタテインメントで世界進出を狙う
・野村達矢 音楽産業の過渡期において
・齊藤優 日本発信の漫画文化が生き続けるために
・新井勝久 進化し続ける日本のコンテンツ産業
年表 日本のクリエイティブシーンのタイムライン

著者略歴

編:一般財団法人森記念財団
森記念財団は、よりよい都市形成の為に、わが国の社会・経済・文化の変化に対応し、時代に即した都市づくり・まちづくりに関する調査研究及び普及啓発を主体とした公益的な事業活動の展開を目的に、1981年に財団法人として設立。2012年に一般財団法人へと移行し、公共の福祉に寄与する活動を行っている。2014年に「都市と文化・クリエイティブ産業研究委員会」の前段となるロンドンサーベイ委員会を発足。以来、文化に関わるさまざまな産業を調査・研究することにより、文化がもつクリエイティブパワーをひもとき、東京が「相乗効果を生むクリエイティブな街」になるためのヒントを得るべく、議論を積み重ねている。

ISBN:9784306085718
出版社:鹿島出版会
判型:B5
ページ数:220ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2023年02月
発売日:2023年02月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AB