はじめに
第1章 グローカル時代の到来と景観
[1]景観や地域デザインをめぐる状況/[2]触発し合うローカルとグローバル/[3]「フロー」と「場所」の二層性/[4]研究の方法/[5]景観の定義/[6]景観への意識啓発や景観行政の浸透に向けて
第2章 ランドスケープの近代を越えて――再帰的近代化論からの考察
[1]はじめに/[2]近代人がつくったランドスケープ/[3]速度が取り除いた時間の制約/[4]進歩の概念と結ばれた時間/[5]整序の枠組みへ転じた空間/[6]ランドスケープの未来を開く扉/[7]おわりに
第3章 ポストコロナの景観
1節 ポストコロナの景観への視点
2節 暮らしの変化と景観まちづくりの可能性
[1]国民の働き方や暮らしの変化/[2]わが国の都市政策とその取り組み/[3]今後の景観まちづくりの可能性
3節 空間の使い方
[1]変容する景観の「地模様」――欧州諸都市の取り組みから/[2]アジアの「国際ハブ都市」での動向――シンガポール/[3]ストリートファニチャーによる公共空間の利活用――富山市
4節 働き方と暮らし
[1]テラス席の展開と郊外の再評価:イタリア/[2]多様化する地方居住を豊かにする景観――新潟県湯沢町
5節 ポストコロナの景観の行方
第4章 再生可能エネルギーをめぐる景観
1節 再生可能エネルギーと景観の視点
2節 再生可能エネルギーにおける制度と議論の整理
[1]太陽光発電施設等の景観課題にかかわる論点/[2]太陽光発電に関する景観デザイン――ドイツ
3節 ゾーニングやと規制
[1]再生可能エネルギーに関わる規制とゾーニング/[2]海外の風車ゾーニングと景観規制
4節 太陽光発電施設等への景観対応
[1]太陽光発電設備と景観:静岡県/[2]自治体自主条例から見る「生活景」への対応――北海道/[3]歴史的建造物と太陽光発電の共生――ドイツ/[Column]遺産影響評価(HIA)
5節 エネルギーの地域循環
[1]ソーラーシェアリングによる地域産業の再生――匝瑳市飯塚地区/[2]再生可能エネルギーとまちづくり/[3]エネルギー協同組合による地域共生――ドイツ・フライブルク
6節 エネルギー設備と地域が共生する景観のあり方
第5章 自然災害に対するレジリエンスと景観
1節 自然災害に対するレジリエンスと景観の視点
[1]自然災害に対するレジリエンスと景観の視点
2節 海岸河川デザインのレジリエンスと景観
[1]土木における減災アセスメントと景観き/[2]河川の景観デザインとレジリエンス
3節 歴史に学ぶレジリエンスと景観
[1]歴史に学ぶ減災の知恵と景観――伝統的土蔵群の延焼防止効果/[2]歴史的市街地における水災害への対策と景観
4節 建物再建のレジリエンスと景観
[1]歴史的風致の維持向上に資する建物再建/[2]市街地復興におけるレジリエンスと景観
5節 歴史都市の景観保全とレジリエンス
6節 レジリエンスと景観の行方
第6章 ローカルとグローバルが触発し合う景観デザイン
[1]地理学の知見と三つのトピックからの情報収集と分析、考察/[2]景観デザイン向上のための論点/[2]今後の景観デザインの展望と提言/[Column]『地域専門家集団』の全国的拠点の整備に関する提案
あとがき