半井本 保元物語
本文・校異・訓釈編
編：坂詰 力治
編：大村 達郎
編：関 明子
内容紹介
漢字仮名混じり文の始発期に成立した軍記「保元物語」から
日本の漢字文化を見通す。
現存する最古の写本「文保本」の系統であり、上・中・下巻が整った形で現存する、独立行政法人国立公文書館（内閣文庫）所蔵『半井氏家蔵 保元物語』の本文・校異・訓釈。
原本本文の漢字・漢語には一切ルビが施されていないが、本書はそのヨミを、清濁を含め確定すると同時に、語句の意義を解釈するために古辞書を活用。五十音順に掲出した。
古態をとどめる半井本から、何が分かるのか。
目次
凡例
本文・校異編
上巻
（１）後白河院御即位ノ事
（２）法皇熊野御参詣并ビニ御託宣ノ事
（３）法皇崩御ノ事
（４）新院御謀反思シ召シ立ツ事
（５）官軍方々手分ケノ事并ビニ親治等生ケ捕ラルル事
（６）新院御謀反露顕并ビニ調伏ノ事付ケタリ内府意見ノ事
（７）新院、為義ヲ召サルル事
（８）左大臣殿上洛ノ事付ケタリ著到ノ事
（９）官軍召シ集メラルル事
（10）新院御所各門々固メノ事付ケタリ軍評定ノ事
（11）将軍塚鳴動并ビニ彗星出ヅル事
（12）主上三条殿ニ行幸ノ事付ケタリ官軍勢汰ノ事
中巻
（１）白河殿ヘ義朝夜討チニ寄セラルル事
（２）白河殿攻メ落ス事
（３）新院、左大臣殿落チ給フ事
（４）新院如意山ニ逃ゲ給フ事
（５）朝敵ノ宿所焼キ払フ事
（６）新院御出家ノ事
（７）勅ヲ奉ジテ重成新院ヲ守護シ奉ル事
（８）関白殿本官ニ帰復シ給フ事付ケタリ武士ニ勧賞ヲ行ハルル事
（９）左府ノ御最後付ケタリ大相国御歎キノ事
下巻
（１）謀反人各召シ捕ラルル事
（２）重仁親王御出家ノ事
（３）為義降参ノ事
（４）忠正、家弘等誅セラルル事
（５）為義最後ノ事
（６）義朝ノ弟共誅セラルル事
（７）義朝ノ幼少ノ弟悉ク失ハルル事
（８）為義ノ北ノ方身ヲ投ゲ給フ事
（９）左大臣殿ノ御死骸実検ノ事
（10）新院讃州ニ御遷幸ノ事
（11）左府ノ君達并ビニ謀反人各遠流ノ事
（12）大相国御上洛ノ事
（13）為朝生ケ捕リ遠流ニ処セラルル事
（14）新院血ヲ以テ御経ノ奥ニ御誓状ノ事付ケタリ崩御ノ事
（15）為朝鬼島ニ渡ル事并ビニ最後ノ事
訓釈編
凡例
訓釈
附録
文保・半井本系統諸本書誌解題
独立行政法人国立公文書館（内閣文庫）所蔵『半井氏家蔵 保元平治物語附録』
半井本『保元物語』研究文献目録
あとがき
