第1章 転覆・沈没(Capsizing, Sinking)
1.1 Herald of Free Enterprise転覆
(海難におけるマネジメントの責任、ISMコード制定の契機となる)
1.2 Golden Ray転覆
(積み付け計算の間違いによる復原性喪失)
1.3 Titanic沈没
(SOLASの契機となった事例、航海計画と流氷)
第2章 座礁(Stranding)
2.1 Exxon Valdez座礁
(過労、アルコール障害などによる不適切操船)
2.2 Torrey Canyon座礁
(STCW条約の契機、乗組員の訓練および航海計画の変更手順の重要性)
2.3 Amoco Cadiz座礁
(救助契約の問題および船長の職責)
2.4 Diamond Grace座礁
(船長とパイロットの情報交換と航海計画の変更、2次災害への対応)
2.5 航海計画と堪航性-1:CMA CGM Libra座礁
(航海計画の不備により堪航性がないとされた事例)
2.6 航海計画と堪航性-2:Torepo座礁
(航海計画の不備ではあるが、堪航性に問題がないとされた事例)
2.7 ECDIS関連事故とヒューマンエレメント:Muros座礁
(ECDISの適切な使用と航海計画変更手順)
2.8 Queen Elizabeth 2座礁
(浅水域におけるsquatと船長/パイロットの情報交換)
2.9 Ocean Victory座礁
(係留中の荒天避難可否判断、安全港とは何か)
2.10 Royal Majesty座礁
(状況認識と航路監視)
第3章 火災(Fire)
3.1 Scandinavia Star火災
(船内言語や訓練不足などに関するマネジメントの責任)
3.2 Finlandia Seaways機関故障・火災
(不適切な整備による火災、およびCO2による消火)
3.3 コンテナ船ホールド火災
(危険物の積載、消火活動における船主など関係者との連携)
第4章 衝突(Collision)
4.1 分離通航方式航路内での衝突
(航路横切りの可否判断と航路内適用規則、操船におけるVHFの使用)
4.2 COSCO Busan橋脚衝突
(船長/パイロットの情報交換の重要性と事故解析におけるVDRの利用)
4.3 貨物船と漁船の衝突
(漁船との衝突原因と適用法規)
4.4 VHFの使用と衝突
(操船におけるVHFの適切な使用と問題点)
4.5 航路出入口付近における衝突-1
(適用航法の検討:横切りの航法、狭い水道の航法)
4.6 航路出入口付近における衝突-2
(第拾雄洋丸/パシフィック・アレス衝突事件)
第5章 走錨と台風(Dragging anchor and typhoon)
5.1 日本における走錨およびその原因
(走錨データと錨泊時における把駐力、限界風速)
5.2 Nomadic Milde走錨
(錨泊時における守錨当直、振れ回り、およびECDISの使用)
5.3 台風と海難
(台風遭遇時における避難および気象情報の重要性)
第6章 人身事故(Personal injury)
6.1 閉鎖区画入域
(入域手順、適切な保護具の使用)
6.2 はしごからの転落
(パイロットラダー使用による落下事故およびリスク評価)
6.3 係船作業中の事故
(係留作業時におけるリスクマネジメント)
第7章 マネジメント(Management)
7.1 船陸コミュニケーション
(船舶管理におけるコミュニケーションの重要性)
7.2 安全運航とステークホルダー
(船舶運航における社会的責任とサステナビリティ)
7.3 アデン湾の海賊とわが国海運業界の対応
(中東における海賊被害に対するわが国海運および関係者の対応)