よくわかる組込みシステム開発入門 要素技術から開発プロセスまで
著:組込みシステム技術協会 人材育成事業本部
内容紹介
組込みシステム開発と言えば、従来は電子回路からアプリケーションまでの垂直型開発を意味し、おもな要素技術はミドルウェアよりも下位層、とくにOSとデバイス制御に大きなウェイトが置かれていました。しかし近年は、最下層から開発することはせずに、既存のOSあるいはミドルウェア以上でアプリケーションを直接開発するプラットフォーム型開発が主流となりつつあります。
このような状況を踏まえ本書では、最初に手を動かしながらプログラミングを体験し、組込みアプリケーション開発に必要な要素技術と関連する情報を体系的に学ぶことができる構成になっています。執筆陣は企業や大学で人材育成にも精通したプロフェッショナルです。さらに末章では組込み開発の現場で採用される開発プロセスも解説しているので、新社会人の研修テキストとしてもご活用いただけます。
目次
■Part 1:組込みの門をくぐってみよう
●Chapter 1:組込みプログラムの最初の一歩
1-1:組込みプログラムとは
1-2:最初に用意するもの
1-3:PCとボードを接続して設定を確認する
1-4:組込みシステムの開発手順
1-5:LEDを点灯させる(その1):プログラム
1-6:LEDを点灯させる(その2):コンパイル
●Chapter 2:“思ったとおり”に動かそう
2-1:プログラムを新規作成する
2-2:Blinkプログラムはどのように処理しているか
2-3:LEDの点滅パターンを変更してみる
2-4:PCで動作するプログラムとの違い
2-5:入出力操作のために理解しておくべきこと
2-6:外部にLEDを接続して点滅させてみる
●Chapter 3:割込みとタイマを実装してみよう
3-1:割込みについて
3-2:タイマ機能と割込み
3-3:タイマ機能を動作させてみよう
3-4:2つのLEDを別々に制御する
3-5:割込みを使用するメリット
3-6:割込み処理の注意事項
■Part 2:組込みシステムを支える技術
●Chapter 4:マイコン基礎知識
4-1:コンピュータの構成要素
4-2:汎用コンピュータと組込み機器
4-3:マイコンの構成
4-4:電源が入ってからの動作
4-5:制御プログラムの形式(ポーリングと割込み)
4-6:システムクロックとタイマ
●Chapter 5:外部の情報を知るための周辺機能
5-1:シリアル通信
5-2:GPIO
5-3:アナログ情報
5-4:PWM
5-5:DMA
5-6:MMU
●Chapter 6:リアルタイムOS
6-1:組込みOSを使う理由
6-2:リアルタイムOSとは
6-3:割込み
6-4:マルチタスクとコンテキストスイッチ
6-5:スケジューラとスケジューリングアルゴリズム
6-6:タスクステータス(タスクの状態)
6-7:システムコール
6-8:メモリ管理
6-9:タスク間の同期
6-10:排他制御
6-11:排他制御とデッドロック
6-12:タスク間通信の種類
●Chapter 7:組込みプログラミングでの注意事項
7-1:メモリマップドI/Oとvolatile修飾子
7-2:リエントラント(再入可能)処理
7-3:ビット演算
7-4:エンディアン
7-5:アラインメント
7-6:割込み処理との競合
7-7:割込み処理の注意事項
7-8:メモリの確保
7-9:優先順位の逆転
●Chapter 8:通信サービスとネットワーク技術
8-1:インターネット
8-2:プロキシサーバ
8-3:プロトコル
8-4:Ethernet(IEEE802.3)
8-5:無線LAN(IEEE802.11x)
8-6:Bluetooth/BLE
8-7:LPWA
8-8:赤外線通信
8-9:RFID
8-10:車載ネットワーク
8-11:セキュリティ
■Part 3:組込み開発の流れを知ろう
●Chapter 9:開発プロセス
9-1:開発プロセスとは
9-2:ソフトウェア要求分析
9-3:ソフトウェア方式設計
9-4:ソフトウェア詳細設計
9-5:コーディング
9-6:ソフトウェアテストの概要
9-7:単体テスト
9-8:ソフトウェア結合テスト
9-9:ソフトウェア適格性確認テスト
●Chapter 10:開発プロセスに関連する用語と解説
10-1:ソフトウェア要求分析
10-2:ソフトウェア方式設計
10-3:ソフトウェア詳細設計
10-4:コーディング
10-5:単体テスト
10-6:ソフトウェア結合テスト
■Appendix
A-1:電子計算機とマイクロコンピュータ
A-2:電子計算機周辺の歴史
A-3:半導体技術と電子計算機
A-4:SoC(System on Chip)とマルチプロセッシング
ISBN:9784297119669
。出版社:技術評論社
。判型:A5
。ページ数:192ページ
。定価:2480円(本体)
。発行年月日:2021年02月
。発売日:2021年02月12日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:UB。