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図解即戦力 リース業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書

著:カデナクリエイト

紙版

内容紹介

本書は、リース業界に入社したばかりの新人や採用を目指す学生、リース業界と関わりを持つパートナー企業やクライアントを対象に、リース業界の儲けの仕組みと業界の全体像、具体的な仕事の内容を1冊にまとめた書籍です。リースというと、一般には複合機のようなオフィス機器が思い浮かびますが、実は、建設機器や飛行機、医療機器など、幅広い業種を対象にリース業務は行われています。顧客に資金を貸す代わりに、物件を購入してそれを貸し出すリースのビジネスモデルは、いわば一種の金融業であるともいえます。こうしたリース業界は、現在、激変のときを迎えています。リース取引に対する会計基準が変更され、これまで資産としてみられなかった船舶、飛行機、倉庫などにも、バランスシートへの記載が義務づけられようとしているのです。そうなれば、リースの会計上のメリット、事務効率のメリットが薄れ、業界に大きな損失を生む可能性があります。本書は、いろいろな意味で注目を集めるリース業界の現在と将来を、1冊で見通せる教科書です。

目次

【図解即戦力 リース業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書】目次

はじめに


Chapter 1
リース業界の最新動向

01 リース業界に大きな変化が起こりつつある
 国際会計基準の変更とリース業界
02 リースの会計基準が変更された理由
 時価会計と取得原価主義会計
03 国によって異なるリースの位置づけ
 リースは欧米では金融業 日本ではサービス業
04 グローバル化により世界と日本の差がなくなった
 グローバル化と会計基準
05 企業の規模によって変わるルール
 中小企業の会計処理
06 ビジネスモデルの見直しも
 ファイナンス・リース離れの本当の理由
07 実のところ、どこがどうなる?
 会計基準が変わるとリースはどうなるのか?
COLUMN 1 銀行本体がリース業務に進出


Chapter 2
リースの基本

01 誰かの代わりに買って「貸す」
 あらゆる業界が関わるリースの仕組み
02 リースには2つの種類がある
 ファイナンス・リースとオペレーティング・リース
03 意外と知らないリースとレンタルの違い
 リースとレンタルの違いとは?
04 1952 年、世界初のリース会社が誕生
 アメリカから始まったリースの歴史
05 銀行やノンバンクと並ぶ金融サービス
 リースは金融サービスの1つとして発展した
06 日本の成長はリースがあと押し
 日本経済の高度成長を支えたリース業界
07 「売った」あとでも「使える」とは?
 リースバックという仕組み
08 高額なモノこそリース向き
 リースに向く物件、向かない物件
09 投資の悩みをリースで解決
 リース導入のメリット①資金繰りの改善
10 仕事のムダをリースで削る
 リース導入のメリット②事務手続きが簡素化できる
11 目立たないけど大きなメリット
 リース導入のメリット③設備の廃棄が簡便に
COLUMN 2 リースのデメリット


Chapter 3
リースのビジネスモデル

01 リース会社はどのようにして稼ぐのか?
 リース会社の収益源は手数料
02 リース料には何が含まれる?
 リース料の内訳
03 リース取引の形を見てみよう
 リースの申し込みから終了までの流れ
04 リース会社は、なぜリスクを負えるのか?
 無担保で契約するリース会社の与信管理力
05 「もしも」の時はどうするのか?
 リース料返済が滞った場合
06 リース物件が壊れた時はどうする?
 修理の責任者はサプライヤー
07 貸し倒れた時の策として…
 連帯保証でリスクヘッジ
08 リース期間が満了した際の別れ道
 再リースと契約終了
09 リース物件の再利用に力を入れる
 リース期間終了後のモノの流れ
10 リース会社が持っている幅広いノウハウを活かす
 助成金をうまく活用する
11 リース会社はリース物件をどのように買っているのか?
 多様化する資金調達の方法
COLUMN 3 リース物件にかけられる「動産保険」


Chapter 4
リースが利用される業界

01 通勤電車からコンビニ、空の上まで
 リースが利用されている場
02 コピー機やFAX にリースが多い理由
 リースのイメージを定着させたオフィス機器業界
03 必要な時に使いたいモノをリースする
 必要な時だけ建機を使う建設業界
04 モノ作りとリースの蜜月
 リースの歴史を作ってきた製造業
05 航空機の4 割がリース物件
 航空機リースはオペレーティング・リースの主役
06 これからも伸びる成長分野
 リース無しでは成り立たない医療業界
07 風車も、パネルも、水素カーもリース
 プロジェクト全体をリースにする再生可能エネルギー事業
08 リースがもっとも伸びている分野の1つ
 コスト削減の効果を狙う官公庁リース
09 会社によって料金の差が大きい
 メンテナンス・リースが魅力の運輸業界
10 新たな市場を求めて…
 海外リース会社のM&Aで強みを強化
COLUMN 4 サブリースは怖いのか?


Chapter 5
リース業界から生まれたサービス

01 リース会社で新規事業が生まれやすい理由
 顧客との長期的な関係から多彩なビジネスが生まれる
02 IT導入におけるリース会社の強み
 リース+αで社会価値を作る
03 異業種とのコラボレーションで活気づく
 フィンテックへの取り組み
04 多くのリース会社が参入中
 期待の大きい省エネ施設(ESCO)事業
05 手間のかかる集金作業をリース会社が代行
 集金代行サービス
06 働いた分を好きな時に
 早期資金化サービス
07 公共施設はリースにおまかせ
 リースと相性がいいPFI
08 成長著しい新興国を販売金融でフォロー
 海外展開をサポートする国際販売金融
09 リース物件の再利用が新事業に結びつく
 リユース・リサイクルのノウハウがビジネスに
10 気に入ればリースで本格導入
 レンタルで広がるロボット派遣
COLUMN 5 AI(人工知能)とリース業界


Chapter 6
リース会社の仕事と組織

01 新人が配属される部署No.1
 リース会社の仕事①エリア営業
02 1つの業界についての深い知見を活かす
 リース会社の仕事②専門営業
03 営業の対象はユーザーだけではない
 リース会社の仕事③サプライヤー営業
04 グローバルなビジネス展開を支える
 リース会社の仕事④海外営業
05 ユーザーの与信を見極める
 リース会社の仕事⑤審査部
06 自社の情報を広く内外に伝える
 リース会社の仕事⑥広報部
07 調達と運用の2 本柱
 リース会社の仕事⑦財務部
08 リース契約に関するトラブルを解決する
 リース会社の仕事⑧法務部
09 3 年後の会社のすがたを創る
 リース会社の仕事⑨経営企画室
10 各部門がそれぞれの強みを活かすことが重要
 リース会社の組織と協力体制
COLUMN 6 就活と配属の間にあるギャップ


Chapter 7
リース業界地図

01 日本の主なリース会社は200 社以上
 数字で見るリース業界
02 なぜ取扱高が連動しなくなったのか?
 民間設備投資に占めるリース設備投資額の変化
03 1963 年、日本リース・インターナショナルが設立された
 リース会社のルーツとは?
04 リースの仕組みを販促に利用
 メーカーをルーツとするリース会社
05 金融機関による賃貸支援が選択肢の1 つ
 金融機関をルーツとするリース会社
06 リースとの親和性が高い商社のビジネス
 商社などをルーツとするリース会社
07 「やめる」のではなく「進化する」こと
 脱リースの動きと本当の狙い
08 事業の多角化を積極的に進める
 オリックスの金融関連事業は2割だけ
09 地方創生のニーズにもフィットした
 地方銀行によるリース事業の可能性
10 専門会社が多い自動車リースの世界
 ユーザーに支持されるオートリース
11 新しいつながりにリースの活路を見出す
 リース業界の再編成
COLUMN 7 銀行の再編とリース会社との関係


Chapter 8
リースに関連する法律・会計

01 銀行法の規制が生き残りのネックに?
 銀行法とリース
02 何年リースするのが得なのか?
 減価償却とリース期間
03 リースを「オン」するということ
 オンバランスとオフバランス
04 あらためてリース会計のルールを知る
 4種類ある会計基準
05 会計基準はこれからどうなるのか?
 リースのオンバランス化が進む?
06 リサイクルからクーリングオフまで
 リースに関連したその他の法律
COLUMN 8 リース会計基準は誰が作るのか?


Chapter 9
リース業界で求められる知識・スキル

01 リース業界で仕事をする上での必須知識
 会計知識
02 リース税制の正しい知識を身につけておく
 税務知識
03 オペレーティング・リースによって広がった多様な業務を支える
 法律知識
04 多くのスキームをリースとあわせて提供する
 不動産知識
05 資金調達の手段としてリースを考える
 ファイナンスの知識
06 ユーザーの課題を見つけて解決策を提案する
 コンサルティング・スキル
07 リース会社はあらゆる業界への目くばせが必要
 担当業界に関する知識
08 環境問題への取り組みとしても重要
 資産管理の知識
09 世界から求められるリースを目指す
 海外進出のスキル
10 自然災害、盗難、事故などに備える動産保険の知識
 動産保険の知識
COLUMN 9 資格は転職や就職に有利か?


Chapter 10
リース業界の課題と展望

01 リース各社が模索を続けている
 リース業界の今後の課題
02 これから伸びる市場とは?
 リース業界が狙う4大市場
03 かつての日本のような経済成長を求めて──
 新興国におけるリースの可能性
04 付加サービスを大きな強みに
 メンテナンス・リースへの期待
05 これから伸びる余地のある分野
 個人リースの可能性
06 新しいリースのスタイルを模索する
 貸し出し方法の多様化
07 むしろ、リースはこれからが面白い!
 リース業界のこれから

おわりに
索引

ISBN:9784297112431
出版社:技術評論社
判型:A5
ページ数:224ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2020年05月
発売日:2020年05月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN