出版社を探す

巨大債務危機を理解する

著:レイ・ダリオ
訳:伴百江

紙版

内容紹介

世界恐慌、リーマン・ショック、欧州債務危機……
市場を揺るがす債務危機や金融危機は、なぜ起きるのか?
過去100年のデータをもとに、巨大債務危機を勝ち抜く《原則》を明かす

世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者にして、2008年の金融危機を予見した伝説の投資家レイ・ダリオ。世界的ベストセラーとなった著書『PRINCIPLES』では、「世の中では同じことが何度も何度も繰り返し起こる」と説き、そのパターンと因果関係を理解すれば効果的に対応するための《原則》を学べると唱えた。

本書は彼の哲学を債務危機や金融危機に適用し、危機が起きるパターンと因果関係を過去100年間、48のケーススタディーから徹底研究。今後の危機を未然に防ぎ、発生した危機を乗り越えることを目的に、彼が研究した「テンプレート(枠組み)」を3部構成で解説する。

歴史上、何度も繰り返されてきた債務危機や金融危機は、いかなるサイクルで起きるのか。危機が生じるパターンと危機の背後にある因果関係を正しく理解することで、私たちは来るべき危機に備えることができる。金融危機を勝ち抜いたレイ・ダリオが、投資家、政府関係者、債務危機に関心をもつすべての人に向けて書いた、市場と経済を理解するための最高の1冊。

【本書への賛辞】
「債務危機と必要な政策対応に関する革新的研究」
――ベン・バーナンキ(元FRB議長、ノーベル経済学賞受賞者)

「次の金融危機を乗り越えるための必読書」
――ローレンス・サマーズ(第71代米財務長官)

「世界最高の投資家による素晴らしい1冊」
――ヘンリー・ポールソン(第74代米財務長官)

「金融危機の歴史を描いた傑作」
――ティモシー・ガイトナー(第75代米財務長官)

目次

序章

第1部 大規模な債務サイクルの原型
 大規模な債務サイクルの原型
典型的なデフレ下の債務サイクルの各段階
インフレ下の不況と通貨危機
典型的なインフレ下の債務サイクルの各段階
一時的なインフレ下の不況からハイパーインフレへのスパイラル
戦時下の経済
まとめ

第2部 詳細なケーススタディー
ドイツの債務危機とハイパーインフレ(1918~1924年)
米国の債務危機とその対応(1928~1937年)
米国の金融危機とその対応(2007~2011年)

第3部 48のケーススタディー
48の債務危機
主として自国通貨債務危機(デフレ下のデレバレッジ)
主として非自国通貨債務危機(インフレ下のデレバレッジ)

付録:マクロプルーデンス政策
経済用語集

著者略歴

著:レイ・ダリオ
1975年にニューヨークの2LDKのアパートでブリッジウォーター・アソシエイツを創業。45年以上をかけて同社を世界最大のヘッジファンドに育て、フォーチュン誌が「米国で5番目に重要な非上場企業」と呼ぶまでに成長させた。タイム誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」であり、世界中の政府関係者がマクロ経済に関して助言を求める人物。彼が開発したリスク・パリティ戦略、アルファ・オーバーレイ戦略、オール・ウェザー戦略といった革新的投資手法には、複数の団体から特別功労賞が授与されている。
訳:伴百江
慶應義塾大学法学部政治学科卒。1989年より日本経済新聞社米州編集総局(ニューヨーク)にて金融・経済担当の記者を務め、大手米銀や投資ファンドなどの最高経営責任者(CEO)や創業者のインタビューを数多く手がける。2022年度Citi Journalistic Excellence Award受賞。米国外国特派員協会役員。主な訳書に『ハゲタカ投資家』(日本経済新聞出版)など。

ISBN:9784296113668
出版社:日経BP 日本経済新聞出版
判型:AB
ページ数:504ページ
定価:4800円(本体)
発行年月日:2022年12月
発売日:2022年12月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KFF