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２つの遺作（嬰ハ短調、ハ短調）を含めた、計21曲のノクターンを収載。楽譜は各初版をそれぞれ底本とした。物語・解説は、ショパン研究者として名高い大嶋かず路が担当。物語形式でショパンが生きていた当時の時代背景、人間関係などを知ることができ、創作に秘められた想いがドキュメンタリータッチで綴られる。ノクターンを演奏する上でのイメージが、より広がる解説となっている。運指は「ポロネーズ集」に続き、ショパンコンクール入賞者のピアニスト、山本貴志が担当。ノクターン特有の運指が考慮された運指は必見。

[曲目]
1　ノクターン Op.9-1 第1番 変ロ短調　
2　ノクターン Op.9-2 第2番 変ホ長調　
3　ノクターン Op.9-3 第3番 ロ長調　
4　ノクターン Op.15-1 第1番 ヘ長調　
5　ノクターン Op.15-2 第2番 嬰ヘ長調　
6　ノクターン Op.15-3 第3番 ト短調　
7　ノクターン Op.27-1 第1番 嬰ハ短調　
8　ノクターン Op.27-2 第2番 変ニ長調　
9　ノクターン Op.32-1 第1番 ロ長調　
10　ノクターン Op.32-2 第2番 変イ長調　
11　ノクターン Op.37-1 第1番 ト短調　
12　ノクターン Op.37-2 第2番 ト長調　
13　ノクターン Op.48-1 第1番 ハ短調　
14　ノクターン Op.48-2 第2番 嬰へ短調　
15　ノクターン Op.55-1 第1番 ヘ短調　
16　ノクターン Op.55-2 第2番 変ホ長調　
17　ノクターン Op.62-1 第1番 ロ長調　
18　ノクターン Op.62-2 第2番 ホ長調　
19　ノクターン ホ短調 遺作　
20　ノクターン 嬰ハ短調 レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ 遺作　
21　ノクターン ハ短調 遺作　

解説：大嶋 かず路
上智大学外国語学部ロシア語学科卒業、東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程修了（博士〔学術〕）。上智大学大学院神学研究科博士前期課程修了。上智大学外国語学部非常勤講師。専門はショパン、ラフマニノフの作品、ロシア音楽史、教会史。主な著書、共著書に『鷲の刻印 フレデリック・ショパンの運命』（音楽之友社刊）、『ショパン ―― ある風景』（『NHKスーパーピアノ・レッスンショパン』テキスト／日本放送出版協会刊）、『CDでわかる ショパン鍵盤のミステリー』 （ナツメ社刊）、『ショパン パリの異邦人』（河出書房新社）などがある。ショパンの多くの作品の解説を担当している。

監：山本 貴志
長野市生まれ。02年桐朋女子高等学校音楽科（男女共学）を首席で卒業後ソリストディプロマコースに在籍。03年よりワルシャワ・ショパン音楽院（現ショパン音楽大学）にて研鑽を積み、08年首席で卒業。05年第15回ショパン国際ピアノコンクール第４位、第33回日本ショパン協会賞など多数の受賞歴を持つ。これまでに大島正泰、玉置善己、ピオトル・パレチニの各氏に師事。国内外のオーケストラと共演を重ねるほか、ソロや室内楽など幅広く活躍中。「ポーランドのこころを伝えるピアニスト」として注目を集めている。