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「人生は勝負だ。勝負には勝たなくてはならない。勝つための実践的技法が９つにまとめられた優れた指南書」佐藤優氏（作家）

VUCA (Volatility 変動性／Uncertainty 不確実性／Complexity 複雑性／Ambiguity 曖昧性)とは、「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」である。
そんな、激しい変化と予測困難な時代を勝ち抜く習慣として、EXCELLENT（卓越した）な自分になるための行動9つ（開放性／内省／やる気／健康／統制／共感／しなやかさ／共鳴／リーダーシップ）を本書で紹介。

だれでも自分を超えることができる
完璧を求めなくても
つねにエクセレントであろうと努めることはできる。
ミシェル・オバマ

エクセレント。すばらしい言葉だ。わたしが連想するのはビル・ゲイツ、アンネ＝ゾフィー・ムター、オバマ夫妻、ルース・ベイダー・ギンズバーグ、グレタ・トゥーンベリ、あるいは弱冠三十四歳でニュルンベルク州立劇場の音楽監督になったジョアナ・マルヴィッツだ。偉大なことを成し遂げ、人々の範となる例外的なパーソナリティ。他にも名前はいくらでも上がるだろう。たとえばノーベル賞受賞者、トップアスリート、二十世紀を代表する政治家、カルトスター、あなたの地元で活躍し、慈善活動に熱心な中堅の女性経営者。ひとつだけ確かなのは、あなたが思い描くリストに自分の名が載らないことだ。
　エクセレントという言葉を自分に結びつける人はきわめて少ない。ひそかにそう思う人もあまりいないだろう。成功したいとは思っている。それはまちがいない。しかし自分をエクセレントだと思うだろうか。人気のある教師、評判の良い医師、引く手あまたの建設業者、ベテランのＩＴスペシャリスト、人気作家、創意工夫するスクラムマスター、そういう人ならいざ知らず。
　わたしの場合も五十歩百歩だ。古くはブーマー、いまならズーマーが大半を占める世界で、エクセレント（崇高、卓越を意味するラテン語excellentiaに由来する）は才能に恵まれ、世に認められ、人一倍士気が高い、ごくわずかなエリートにしか冠せられないもので、普通の才能しかない人には無縁なものと思われているふしがある。しかしいまは流動的な時代だ。わたしたちの中で眠っているものを開花させるには良い時代だといえる。（序章より抜粋）

序章　エクセレントとはライフスタイルである
ＶＵＣＡ的世界が心に求めること
すべては運命のまま
コロナがデジタル化を推し進める
従業員が共に考えるスタッフになるとき
人工知能は心のエクセレントを必要とする
完璧すぎ、固執しすぎ、エンジニアに偏りすぎ
アイデアがなければ、すべてが無に等しい
平凡さの彼方
エクセレントはなぜ唐突に多くの人の関心を呼ぶようになったのか
ではどうすればエクセレントになれるのか？

第１章　開放性
オーケー、ブーマー
あいにく、きみもだ、ズーマー
開放性　それこそが心の課題
持続には圧倒的な魅力がある
脳を成長志向に切り替える
わたしたちの中にいるゴリラ
エクセレントな人にはなぜ好奇心が欠かせないのか？
セレンディピティ　新しいものを探し、見つけることについて
ハイウェイモードからサファリモードへ
スーパー遭遇者の秘密
まとめ　ひらかれた精神のための七つの示唆

第２章　内省
自分で考える者は先に進める
上から見渡すことがもたらすもの
客席かコックピットか？
熟考するなら、なにについてがいいか？
メモ、覚え書き、日誌
エクセレントは刺激と反応の間隙にある
どういう自分になりたいのか？
まとめ　客観的視点を得るための７つのアイデア

第３章　やる気
勤勉　過小評価されている力
すべての道は最初の一歩からはじまる
熱狂だけではなぜ充分でないのか？
誠実さ、リローデッド
習慣の力
優先順位をつける
エクセレントな人は成熟する必要がある
まとめ　ベストを尽くすのに欲しい七つの示唆

第４章　健康
健康というメガトレンド
デジタル、グローバル、マルチオプションが人生を加速させる
なぜチョコアイスのようにスマートフォンにそそられるのか？
島へ行こう
人は睡眠で再生する
プロの睡眠
マインドフルネスは新しいストレスマネジメント
まとめ　パフォーマンスを上げる七つの習慣

第５章　統制
感情の分布
うっとうしい感情は調節する
泰然自若の教え
ストア学派は新しいクール
あらゆることに備え
感情は居場所を必要とする。しかしペントハウスでなくてもいい
まとめ　ネガティブな感情にポジティブな対応をするための七つの戦術

第６章　共感
共感の三つの顔
なぜいま共感がなくなっているかというと……
共感と空想は密接な関係にある
どうして共感が革新と成長を促すものになるのか？
人間は開かれた本ではない
共感は仕事に役立つ
共感の影の部分
まとめ　共感をもって行動するための七つの示唆

第７章　アジャイルマネジメント
アジャイルマインドセットがどんなアジャイル開発手法をも凌駕するのはなぜか？
まだ一度もそうしたことがない？　まさか！
それは結果だ。アウトプットではない
わたしにはわからないといってしまおう！
結果がだいじ
しなやかさ〈アジャイル〉は臆病者には不向き
他者の考え
まとめ　しなやか〈アジャイル〉に計画を立てることを可能にする七つのこと

第８章　共鳴
共鳴〈レゾナンツ〉──力のポテンシャルを高める
自己中心性はなぜ過去のものなのか？
共鳴はひとりでは実現不可能
活力を得、豊かになり、勇気づけられる
付き合いやすさがなぜ他の評価を引きあげるのか？
互いに振動する
「いいだろう、だが……」から「いいだろう、そして……」へ
まとめ　アイデアを響かせる七つの試み

第９章　リーダーシップ
リーダーシップは心構えであり、職位ではない
地平線の先まで道はつづく
すぐれたリーダーシップのための六つの基準
崇高な目的
信頼は一貫性に基づく
希望的観測がいかにしてゲームチェンジャーになるか？
リーダーシップの言葉
オピニオンリーダーシップ　意見を形成する
まとめ　リーダーシップのための七つのスキル

終章　最善を尽くすこと

著：ドーリス・メルティン
言語と文学を学び、英語で博士号を取得。スタイル、言語心理、物質への熱意を職業とし、企業やパーソナリティを次のレベルヘと導く。コンサルタント、作家、 コーチとして変化の激しい世界で新たな地平を切り開くためのオリエンテーション行っている。「ハビトゥス」と 「エクセレント」というテーマでは、ドイツ語圏で最も有名な専門家の一人。著書は数力国語に翻訳されており、「フォーカス」やドイツの多数の有名雑誌で注目されている。