まえがき
序章 和解過程における国家と政治の動態の研究に向けて / 佐藤 章
はじめに
第1節 国家形成という着眼点
第2節 国家形成のプロセスとして和解をみる
第3節 和解-政治の強い影響下にある未完のプロジェクト-
第4節 事例研究の課題と概要
第5節 和解のポリティクスの研究
むすび
第1章 言明された和解、実践された和解-ルワンダとブルンジ- / 武内 進一
はじめに
第1節 武力紛争の特質
第2節 言明された和解
第3節 実践された和解
結論
第2章 南アフリカにおける和解政策後の社会統合-カラード・アイデンティティの再構築- / 阿部 利洋
はじめに
第1節 南アフリカにおける紛争と体制転換後の和解政策
第2節 和解政策と並行して行われた格差是正政策
第3節 ポスト・アパルトヘイト期におけるカラード・カテゴリーに依拠した権利の主張
おわりに
第3章 和解が生み出した政治対立-戦後イラクにおける排除と包摂のポリティクス- / 山尾 大
はじめに
第1節 「勝者の裁き」に基づく国家建設
第2節 脱宗派対立に基づく和解
第3節 和解をめぐるポリティクス
結論
第4章 紛争勃発後のケニアにおける和解と法制度改革-離党規制関連諸制度を中心に- / 津田 みわ
はじめに
第1節 旧憲法下における離党規制と政党機能の変容
第2節 紛争勃発後の制度改革
第3節 施行の現実
おわりに
第5章 コートジボワールにおける和解の隘路-権力の独占が生みだす政治的対話の阻害- / 佐藤 章
はじめに
第1節 新政権下でのワタラ派の独占状態
第2節 コートジボワールにおける和解の課題
第3節 ワタラ政権下の和解にかかわる取り組み
第4節 ワタラ政権が陥る隘路と変化の兆し
結論
第6章 北部ソマリアにおける競合する国家形成と和解機能の変容 / 遠藤 貢
はじめに
第1節 ソマリ社会における和解とその実績
第2節 ソマリランドにおける紛争と和解過程
第3節 プントランドにおける紛争、和解、政府樹立
第4節 境界領域をめぐる政治力学と和解機能の変容
おわりに
第7章 すれ違う二つの和解-「アラブの春」波及後のシリアにおける紛争をめぐって- / 青山 弘之
はじめに
第1節 紛争の諸相
第2節 アサド政権による国民和解に向けた試み
第3節 反体制組織による移行期政府樹立に向けた試み
おわりに