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名場面で味わう日本文学60選

他著:平野 啓一郎
他著:阿部 公彦
他著:ロバートキャンベル

紙版

内容紹介

6人の慧眼が選ぶ必読の「名場面」集!
【全作解説つき】

ネタバレ御免!
1作10分、贅沢な文学体験

芥川龍之介 三島由紀夫 川端康成
夏目漱石 武田麟太郎 梶井基次郎
谷崎潤一郎 村上春樹 永井荷風
向田邦子 樋口一葉 田山花袋
――などなど、日本文学の代表60作を網羅!

「ここに取り上げられた『名場面』の数々は、多くの人が納得するものもあれば、寧ろ、これまで注目されてこなかったが、新たな『名場面』候補として野心的に提案されたものも少なくない。こうした『名場面』に着目した文学史の風景自体が、これまでありそうで、なかったのだから、それも必然的なことだった。しかし、一度、この認識に立てば、今後は『名場面ハンター』として、名作のここぞという箇所に目を光らせる読み手にもなり得ることだろう。
〈平野啓一郎「はじめに」より〉


【目次】全作解説つき
案内人① 平野啓一郎
●芥川龍之介『蜜柑』
●林京子『ミッシェルの口紅』
●三島由紀夫『金閣寺』
●森鴎外『阿部一族』
●泉鏡花『歌行燈』
●大江健三郎『新しい人よ眼ざめよ』
など

案内人② 阿部公彦
●川端康成『雪国』
●上林暁『花の精』
●森鴎外『渋江抽斎』
●志賀直哉『城の崎にて』
●夏目漱石『明暗』
●川崎長太郎『鳳仙花』
など

案内人③ ロバートキャンベル
●武田麟太郎『黴の花』
●吉野源三郎『君たちはどう生きるか』
●アーネスト・ホーブライト『東京ロマンス』
●梶井基次郎『泥濘』
●岡本綺堂『銀座の朝』
●岡本かの子『混沌未分』
など

案内人④ 鴻巣友季子
●安部公房『箱男』
●河野多惠子『みいら採り猟奇譚』
●川上弘美『神様』
●いとうせいこう『ノーライフキング』
●夏目漱石『吾輩は猫である』
●村上春樹『風の歌を聴け』
など

案内人⑤ 田中慎弥
●池澤夏樹『マシアス・ギリの失脚』
●佐多稲子『水』
●谷崎潤一郎『春琴抄』
●永井荷風『勲章』
●田中英光『オリンポスの果実』
●向田邦子『かわうそ』
など

案内人⑥ 中島京子
●樋口一葉『たけくらべ』
●石牟礼道子『椿の海の記』
●幸田文『流れる』
●大岡昇平『出征』
●太宰治『富嶽百景』
●安岡章太郎『ガラスの靴』
など

著者略歴

他著:平野 啓一郎
1975年生まれ。京都大学法学部卒業。99年、大学在学中に『日蝕』で芥川賞を受賞。『決壊』で芸術選奨文部大臣新人賞(2009年)、『ドーン』でBunkamuraドゥマゴ文学賞(09年)、『マチネの終わりに』で渡辺淳一文学賞(17年)、『ある男』で読売文学賞(19年)を受賞。著書はほかに『滴り落ちる時計たちの波紋』『かたちだけの愛』『私とは何か 「個人」から「分人」へ』『空白を満たしなさい』『「カッコいい」とは何か』など。
他著:阿部 公彦
1966年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。東京大学文学部卒、同修士を経てケンブリッジ大学で博士号取得。専門は英米文学。日本の詩や小説も研究対象にしている。小説「荒れ野に行く」で早稲田文学新人賞(98年)、文学論『文学を〈凝視〉する』でサントリー学芸賞(2013年)を受賞。著書はほかに『英詩のわかり方』『小説的思考のススメ』など、訳書に『フランク・オコナー短篇集』など。
他著:ロバートキャンベル
1957年生まれ。ハーバード大学大学院東アジア言語文化学科博士課程修了。文学博士。専門は近世・近代日本文学。東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、国文学研究資料館館長に就任。著書に『読むことの力』『ロバートキャンベルの小説家神髄』『井上陽水英訳詞集』、共編に『江戸の声 黒木文庫でみる音楽と演劇の世界』『東京百年物語』、校注に『漢文小説集』『海外見聞集』など。

ISBN:9784198652043
出版社:徳間書店
判型:4-6
ページ数:320ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2021年03月
発売日:2021年03月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ