その卓抜なアイディアと美意識で日本の食・菓・器を更新しつづける緒方慎一郎が,東京大学総合研究博物館でのコラボレーションを通して到達するひとつの小宇宙.季節と地場の素材,器,盛り付け…,正しく和食でありながら,誰も見たことのない時空間の体験へ.日英併記.(解説:西野嘉章)
Washoku, or Japanese Cuisine, was registered for the Intangible Cultural Heritages Programme of UNESCO in 2013.Its transient beauty,with natural ingredients, refined techniques, and spatial sense, is the object of Shinichiro Ogatas design works throughout. In this beautifully produced book, he demonstrates the modern, innovative, but truly traditional aesthetic of Washoku, as curated for the University Museum of the University of Tokyo.
【東京大学総合研究博物館館長/インターメディアテク館長・西野嘉章氏推薦】
緒方慎一郎が試みる創作料理は,食べ物に期待されるものへ応えている.ばかりか,料理と器の組み合わせの,その外貌のデザインの妙味において,視覚的な美感に訴えかけるものでもある.
本書で紹介される料理や食材の数々,それらの佇まいをもって「和食の美学」と呼ぶのは容易である.
しかし,それらを実現するまでに,創作者として,研究者として,どれほどの食材狩猟と,試行錯誤があったか,思いを致して欲しいと思う.
【著者紹介】
緒方慎一郎(おがた・しんいちろう)
1998年,SIMPLICITY設立.「現代における日本の文化創造」をコンセプトに,和食料理店「八雲茶寮」「HIGASHI-YAMA Tokyo」,和菓子店「HIGASHIYA」,プロダクトブランド「Sゝゝ[エス]」などを展開.自社ブランドのみならず,建築,インテリア,プロダクト,グラフィックなど多岐にわたるデザインやディレクションを行う.2011年,東京大学総合研究博物館「インターメディアテク」の空間デザイン.同,特任准教授に就任.2014年,パリのホテル「プラザ・アテネ」のメインダイニング「アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ」のオブジェおよびテーブルウェアをデザイン.
Shinichiro Ogata
Established Simplicity Co., Ltd.in 1998. Pursuing the concept of r…