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教育学のパトス論的転回

編:岡部 美香
編:小野 文生

紙版

内容紹介

暗黙のうちに,教育は「より有能な」「より強い」人間を求め,合理性による支配・システムへの順応・交換価値を次代の子らに刷り込んできたことはないか.人間の「弱さ」から発想を転換すると見えてくるほのかな希望の教育学をめぐり,教育人間学を主導する一線の研究者たちがいま企てる,試みの論集.

目次

序 章 教育学のパトス論的転回のために(小野文生)
第一章 「啓蒙の弁証法」を生きる
     ――「祈りとしての啓蒙」と「相互生成」(田中毎実)
第二章 木村素衛におけるイデアと救済(西村拓生)
第三章 蒙を啓くパトス/〈蒙〉に開くパトス(岡部美香)
第四章 パトスをめぐる啓蒙と野蛮の反転交錯
     ――アドルノによるボルノウ批判の再検証(井谷信彦)
第五章 「存在の謎」から人間形成を語り直す地平を求めて
     ――フランクルの主題〈意味/受苦〉を軸として(岡本哲雄)
第六章 経験とパトスのむすぼれをめぐる思考
     ――アーレントとアガンベンとともに(小野文生)
終 章 ロゴスに根づくパトス,そして,ヴェルブムに息吹くパトスへ(岡部美香)


The Pathological Turn of Education
Mika OKABE, Fumio ONO, Editors

著者略歴

編:岡部 美香
大阪大学大学院人間科学研究科教授
編:小野 文生
同志社大学グローバル地域文化学部教授

ISBN:9784130562324
出版社:東京大学出版会
判型:A5
ページ数:512ページ
定価:12000円(本体)
発行年月日:2021年06月
発売日:2021年06月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JNA