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モノの経験の教育学

アート制作から人間形成論へ

編:今井 康雄

紙版

内容紹介

制作活動で何が学ばれるのか、アートの学びとは何か。理解、人間形成という理念的で価値的なプロセスが、実はいつも前提にしてい
る「外部」――具体的なモノの経験。その核に何があるかを、美術教育や、算数の課題等を例に、内外の教育思想家、美術教育関係者
、アーティストが論じ、実践・表現する刺激的な論集。

目次

はじめに――「モノ」の経験へのアプローチ(今井康雄)

I. 教育過程からモノへ
第1章 学習の物質的基盤――平行四辺形の面積を事例として(今井康雄)
第2章 人間と物質的モノの出会いのなかの人間形成(アルント=ミヒャエル・ノール/鈴木 優訳)

II. 制作におけるモノ
第3章 教育空間におけるモノとメディア(今井康雄・眞壁宏幹・小松佳代子・堀江美由紀・郷 泰典)
第4章 《いつもとちがう風景》をめぐる考察(今井康雄)
第5章 紙で遊ぶ子どもたち――「シンボル生成」としての美的陶冶過程(眞壁宏幹)
第6章 美術制作におけるモノの質的変容(小松佳代子)
第7章 子どもの制作における事物の脱文脈/再文脈化過程から考える――デカルトの機械論的身体観と道徳の可能性(池田全之)

III. モノから人間形成論へ
第8章 芸術の力・不服従・学び――生を構築すること(デニス・アトキンソン/小松佳代子訳)
第9章 「暗黙知」と世界のミメーシス的獲得――視像性・遂行性・物質性(クリストフ・ヴルフ/今井康雄訳)
第10章 変容的な人間形成過程におけるモノの意味(ハンス=クリストフ・コラー/木下 慎訳)
第11章 世界のモノ、人間形成のコト――本テーマに関する試論(ローター・ヴィガー/山名 淳訳)
第12章 人間形成論の新たな展開――モノとメディアに関する概念整理の試み(山名 淳)

おわりに(今井康雄)

著者略歴

編:今井 康雄
日本女子大学人間社会学部教授

ISBN:9784130513609
出版社:東京大学出版会
判型:A5
ページ数:320ページ
定価:5500円(本体)
発行年月日:2022年01月
発売日:2022年01月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AB