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ブルックリン化する世界

ジェントリフィケーションを問いなおす

著:森 千香子

紙版

内容紹介

今世紀初頭から、ニューヨーク・ブルックリンで進められてきたジェントリフィケーション。その過程をふりかえり、メカニズムを分析し、人種や階級、ジェンダーによる「分断」が錯綜する時代に生きる住民たちの生活と闘争、そして「共生」への試みを描き出す。

目次

序章 なぜブルックリンに注目するのか――ポスト・コロナ都市の実験室

I ブルックリンの都市変容と住民コミュニティの再編――ジェントリフィケーションが引き起こす「身体的共存」
1章 現代都市を変える力学――ローカルな都市空間とトランスナショナルな不動産・金融複合体
2章 複数のブルックリンと予期せぬ共存

Ⅱ 対立の争点としてのジェントリフィケーション
3章  「立ち退き」というパンデミックな感覚
4章 地元で「部外者」になる――その場にいながらの排除
5章 地域の新たなアクターたち――ジェントリファイアー論再考
6章 空間にひもづけられた「差異のるつぼ」――ミクロな差異の可視化と空間的共存の帰結

Ⅲ ジェントリフィケーションの再解釈と「共生」
7章 反ジェントリフィケーションの多様な実践
8章 人種横断的な共生の実践――再解釈されるジェントリフィケーション
9章 パンデミック時代の共生

終章 「分断」を学びほぐす

著者略歴

著:森 千香子
1972年生まれ。フランス社会科学高等研究院博士課程修了。南山大学外国語学部准教授、一橋大学大学院法学研究科、同社会学研究科准教授、プリンストン大学移民開発研究所客員研究員等を経て、現在は同志社大学社会学部教授、同志社大学都市共生研究センター(MICCS)センター長。博士(社会学)。
主要著作にロイック・ヴァカン『貧困という監獄』(共訳、新曜社、2008)、『国境政策のパラドクス』(共編、勁草書房、2014年)、『排外主義を問いなおす』(共編、勁草書房、2015年)、『排除と抵抗の郊外』(東京大学出版会、2016年、大佛次郎論壇賞、渋沢・クローデル賞特別賞受賞)、『グローバル関係学6 移民現象の新展開』(共編、岩波書店、2020年)などがある。

ISBN:9784130502085
出版社:東京大学出版会
判型:4-6
ページ数:384ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2023年11月
発売日:2023年11月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB