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古代マケドニア王国史研究

フィリッポス二世のギリシア征服

著:澤田 典子

紙版

内容紹介

ギリシアやローマの文人による史料で語られてきた古代マケドニアの歴史。近年の考古学の成果は、その研究史を大きく進展させることになった。本書は、碑文、貨幣などの考古学史料を精緻に分析し、アレクサンドロス以前の王国の新しい歴史像を多角的・立体的に描きだす。

目次

序章 マケドニア史研究の新地平

第I部 マケドニアの登場
第1章 マケドニアの建国伝説をめぐって
第2章 マケドニア王家とオリュンピア祭
第3章 マケドニア人とギリシア人の「相互認識」

第II部 フィリッポス二世とアテナイ
第4章 治世初期のフィリッポス二世とアンフィポリス
第5章 「フィロクラテスの講和」をめぐって
第6章 前三四四/三年の講和修正交渉をめぐって
補論 前三三八年の講和をめぐって

第III部 フィリッポス二世の野望
第7章 フィリッポス二世とバルカン諸地域
第8章 フィリッポス二世と権力者崇拝

終章 ギリシアの覇者へ──アテナイ中心主義を超えて

付章 「フィリッポス二世の墓」再考

年表 フィリッポス二世の治世
マケドニア王家の系図

著者略歴

著:澤田 典子
1967年富山県高岡市生まれ。東京大学文学部卒業、同大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学、東京大学)。現在、千葉大学教育学部教授。専門は古代ギリシア・マケドニア史。主な著書に、『アテネ 最期の輝き』(岩波書店、2008)、『アテネ民主制――命をかけた八人の政治家』(講談社、2010)、『アレクサンドロス大王――今に生きつづける「偉大なる王」』(山川出版社、2013)、『アレクサンドロス大王(よみがえる天才4)』(筑摩書房、2020)、A Companion to Ancient Macedonia (共著、Wiley-Blackwell, 2010)、The Oxford Handbook of Demosthenes (共著、Oxford Univ. Press, 2019)、Western Historiography in Asia: Circulation, Critique and Comparison (共著、De Gruyter, 2022)など。

ISBN:9784130261739
出版社:東京大学出版会
判型:A5
ページ数:562ページ
定価:11000円(本体)
発行年月日:2022年11月
発売日:2022年11月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1QBAG