中公文庫 は45-7
綴る女
評伝・宮尾登美子
著:林真理子
紙版
内容紹介
「これって本当のことですかね。作家は日記でよく嘘をつきますから」。後に「呪い」と称した家業・女衒(芸妓娼妓紹介業)を営む父との軋轢、血の繋がらない母との絆、満州からの壮絶な引き上げと、借金に苦しんだ下積み時代――。『櫂』『陽暉楼』『鬼龍院花子の生涯』など、ドラマ・映画の原作としても愛された自伝的小説を世に送り続け、昭和・平成のエンタメ界を席巻したヒットメイカー・宮尾登美子。彼女の綴った物語はどこまでが真実で、どこからが創作だったのか。誰もが知る国民的作家の謎めいた生涯に林真理子が挑んだ、衝撃のドキュメンタリー。〈解説〉綿矢りさ
【目次】
前書き
第一章 誕生会
第二章 ある噂
第三章 富田屋の跡
第四章 南国
第五章 同級生
第六章 学歴
第七章 『櫂』の世界
第八章 農家の嫁
第九章 二人の母
第十章 兄と妹
第十一章 満洲の少年
第十二章 『朱夏』の村
第十三章 テレビ出演
第十四章 借金二人三脚
第十五章 事 業
第十六章 家 出
第十七章 再婚
第十八章 太宰治賞受賞
第十九章 直木賞
第二十章 映画化
第二十一章 女流作家たち
第二十二章 きのね
第二十三章 最後の小説
第二十四章 帰郷
最終章 続・仁淀川
解説 「綴る女」を綴る女 綿矢りさ