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世界の経済政策が大きく転換しつつある。これまで政府支出などの財政政策は抑制的に、金融政策はそれとは独立して行うことを常識としてきたが、昨今、その実効性が疑問視されるようになったのだ。巨額の政府債務と長期の低金利政策で財政破綻さえ囁かれる日本。この苦境をどのように打開すべきなのか。財政・金融政策の現代的な意義と機能を考察し、日本再生に必要な両政策の統合運用と高圧経済への移行を提言する。

著：飯田泰之
飯田泰之
1975年生まれ.東京大学経済学部卒業後,同大学院経済学研究科博士課程単位取得.駒澤大学経済学部准教授，明治大学政治経済学部准教授を経て22年より同教授.財務省財務総合政策研究所上席客員研究員，内閣府規制改革推進会議委員などを歴任.専攻はマクロ経済学・経済政策.著書『経済学思考の技術』（ダイヤモンド社,2003）『ゼロから学ぶ経済政策』（角川新書,2010年）『経済学講義』（ちくま新書,2017）『日本史で学ぶ「貨幣と経済」』（PHP文庫,2023）共編著『地域再生の失敗学』（光文社新書,2016）『デフレと戦う』(日本経済新聞社､2018年)など.