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ナチの妻たち

第三帝国のファーストレディー

著:ジェイムズ・ワイリー
訳:大山 晶

紙版

内容紹介

ゲーリング、ゲッベルス、ヒムラー、ハイドリヒ、ボルマン、ヘス。これらの名は第三帝国における権力や威光の同義語だ。だがおそらく、カーリン、エミー、マクダ、マルガレーテ、リーナ、ゲルダ、イルゼといった名はさほど知られていない。



これらは悪名高き男たちの陰にいた女たちだ。独特な個性が複雑にからみあった彼女たちはヒトラーに魅了され、彼女たちの日常生活はナチのイデオロギーに支配されていた。ナチズムが勃興から衰退に至るまで、この女性たちは愛し、亡くなり、子育てをし、夫婦喧嘩をし、夫人同士で争った。その間ずっと、強大な総統の愛顧を得ようと争った。それなのに、彼女たちはほんの脇役としてしか扱われず、その重要性は無視されてきた。夫の殺人行為には気づいていなかったかのように。壁にかかった絵画は強奪したものだったし、屋敷で働かせていたのは囚人たちだった。食卓にのぼる食べ物は収容所で育てられたものだった。証拠は至るところにあったというのにだ。


 本書はこういった女性たちを初めて詳細に調べ、闘争、権力掌握、凋落、破滅から戦後の否定と誤った思い込みに至るまでの時代を通して、彼女たちの物語を巧みに織りあげた。

著者略歴

著:ジェイムズ・ワイリー
ケンブリッジ大学で歴史を学んだのち、シナリオライターとして活動を始め、人気の若者向けコメディショー「Atlantis High」の制作などに関わっている。Carl Foreman Screenwriting Award受賞。作家としては、ナチス関連本をこれまでに2冊執筆している。
訳:大山 晶
1961年生まれ。大阪外国語大学外国語学部卒業。翻訳家。訳書に、『ナチスの戦争』(リチャード・ベッセル著、中公新書)など。

ISBN:9784120053511
出版社:中央公論新社
判型:4-6
ページ数:352ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:2020年11月
発売日:2020年11月07日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1DFG