超写真論
篠山紀信 写真力の秘密
著:後藤 繁雄
紙版
内容紹介
篠山の写真の魅力と秘密が初めて明かされる
2012年6月以来、全国30会場以上の美術館で開催された『篠山紀信展 写真力』。これまで90万人余りの入館者で、この秋の東京展で100万人に達することが確実視されている。写真力とは篠山によれば、写真の力が漲った写真であり、唖然とするような尊い写真であるという。この展示構成を軸に、半世紀に渡って時代の最先端で活躍してきた写真家篠山紀信とは、篠山が発表してきた写真とはどのようなものであったのか、について後藤繁雄が解き明かす。
「写真は時代を映す鏡だ」と言い切る篠山紀信に、長く現代アートにかかわってきた後藤繁雄が真っ向から挑み、篠山の写真の謎・魅力・秘密を丁寧に解き明かしていく。『激写』からはじまり、宮沢りえからAKBまで、篠山の写真ほど、日本人のなかに刷り込まれた写真がないにもかかわらず、古びることのない写真の「力」については語られてこなかった。篠山を語ることが、大量の写真を生み出す今を語ることに通じ、日本人論ともなり得る画期的な一冊である。
【編集担当からのおすすめ情報】
9月5日から10月27日まで、東京ドームシティのGallery AaMoにて、『篠山紀信展 写真力』展が開催されます。2012年から始まった同タイトルの写真展がパワーアップして、再び東京に戻ってきます。