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土の中に日本があった

登呂遺跡から始まった発掘人生

著:大塚 初重

紙版

内容紹介

発掘とは、真実の歴史を知ることだった

満86歳の今も現役の考古学者として活躍する著者が、みずからの考古学人生を語ります。
著者はまず、自らが考古学を志した原点を語ります。海軍時代に乗っていた船が米国潜水艦によって撃沈され、夜の海を漂流。著者は死の淵をさまよいながら、「神国日本は最後は必ず勝つ」という歴史教育の嘘を実感し、生きて帰れたら真実の歴史を学ぼうと決意したのです。
戦争が終わり、日本に無事帰国した著者は、真実の歴史を学ぼうと明治大学に入学。社会全体にも「真実の古代史」を求める熱気があふれ、戦後すぐの静岡県登呂遺跡発掘には、現在では想像もつかないほどの注目が集まります。著者は、登呂遺跡発掘に参加したことを契機に、考古学の道を進むことを決意します。
そして一途に考古学研究を続け、数多くの遺跡の発掘調査に携わり、古墳研究を中心に多大な業績をあげてきました。1973年には、茨城の虎塚古墳で壁画を発見。東日本での壁画古墳の発見は、画期的なできごとでした。
こうした著者の歩みは戦後考古学の歩みそのものであり、著者にしか語れない貴重なエピソードが満載です。そこからは、戦後の人々が考古学に抱いた夢と希望が伝わってきます。

ISBN:9784096263235
出版社:小学館
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2013年05月
発売日:2013年05月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNB