日本文化の多様性
稲作以前を再考する
著:佐々木 高明
紙版
内容紹介
日本人の多様で柔軟な特性の背景には、さまざまな文化を受け入れてきた歴史があります。しかし、日本人は弥生時代以来の稲作農耕民族であるとする考え方はいまだ根深く、日本文化=稲作文化ととらえている人は少なくありません。
これまでの稲作一辺倒の視点を転換させて、稲作が伝来する以前から行われていた畑作(雑穀)農耕の系譜をたどり、日本にはいくつもの基層文化が存在し、いまも息づいていることを浮き彫りにします。また、日本の先住民族であるアイヌの歴史と文化にもふれながら、多文化国家としての日本のあり方を探ります。