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講談社学術文庫

経済学の思考法 稀少性の経済から過剰性の経済へ

著:佐伯 啓思

紙版

内容紹介

格差拡大、雇用不安、デフレ、グローバリズムの停滞……。「構造改革」以降、実感なき好景気と乱高下する日本経済。過剰な貨幣発行がもたらす問題、「複雑な”経済現象”」と「理論重視の”経済学”」の乖離など、現代資本主義が直面する困難を徹底的に検証。
アダム・スミスから金融理論、リーマンショックからアベノミクスまで、経済学の限界と誤謬を提示する。

内容抜粋
「経済学」がひとつの思想でありイデオロギーであるとすれば、今日の支配的な経済学の考え方とは異なった「経済」についての見方はできないか。「稀少な資源の配分をめぐる科学」というような経済学の典型的な思考方法ではない、別の思考様式はないのか、ということだ。―――学術文庫版「はじめに」より

目次
学術文庫版「はじめに」
第1章 失われた二〇年――構造改革はなぜ失敗したのか
   学術文庫付論
第2章 グローバル資本主義の危機――リーマン・ショックからEU危機へ
   学術文庫付論
第3章 変容する資本主義――リスクを管理できない金融経済
第4章 「経済学」の犯罪――グローバル危機をもたらした市場中心主義
第5章 アダム・スミスを再考する――市場主義の源流にあるもの
第6章 「国力」をめぐる経済学の争い――金融グローバリズムをめぐって
第7章 ケインズ経済学の真の意味――「貨幣」の経済学へ向けて
第8章 「貨幣」という過剰なるもの――「稀少性」の経済から「過剰性」の経済へ
第9章 「脱成長主義」へ向けて――現代文明の転換の試み
あとがき――ひとつの回想
学術文庫版あとがき

2012年刊行、講談社現代新書『経済学の犯罪』を改題、
大幅加筆修正したものです

目次

学術文庫版「はじめに」
第1章 失われた二〇年――構造改革はなぜ失敗したのか
   学術文庫付論
第2章 グローバル資本主義の危機――リーマン・ショックからEU危機へ
   学術文庫付論
第3章 変容する資本主義――リスクを管理できない金融経済
第4章 「経済学」の犯罪――グローバル危機をもたらした市場中心主義
第5章 アダム・スミスを再考する――市場主義の源流にあるもの
第6章 「国力」をめぐる経済学の争い――金融グローバリズムをめぐって
第7章 ケインズ経済学の真の意味――「貨幣」の経済学へ向けて
第8章 「貨幣」という過剰なるもの――「稀少性」の経済から「過剰性」の経済へ
第9章 「脱成長主義」へ向けて――現代文明の転換の試み
あとがき――ひとつの回想
学術文庫版あとがき

著者略歴

著:佐伯 啓思
さえきけいし
1949年、奈良県生まれ。東京大学経済学部卒業。同大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。京都大学名誉教授。京都大学 こころの未来研究センター特任教授。著書に『隠された思考』『「アメリカニズム」の終焉』『現代日本のリベラリズム』『反・幸福論』『「欲望」と資本主義』『自由とは何か』『西田幾多郎 無私の思想と日本人』『経済成長主義への訣別』『近代の虚妄』など多数。


ISBN:9784065217740
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:352ページ
定価:1260円(本体)
発行年月日:2020年11月
発売日:2020年11月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCA