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人間とは何か 偏愛的フランス文学作家論

著:中条 省平

紙版

内容紹介

文学がすべてを教えてくれた。
サド、ボードレール、フローベール、ランボー、プルースト、カミュ……。
自身の文学遍歴=「文学による感情教育」を語りつつ、フランス文学史を彩る31名を通して、人間精神の多彩な運動の軌跡を描き出すエッセイ的評論。

〈目次〉

1 サド――悪について
2 ラクロ――心のメカニズムについて
3 カザノヴァ――自由について
4 コンスタン――愛の不可能性について
5 スタンダール――誠実さについて
6 バルザック――誘惑について
7 メリメ――情熱について
8 ボードレール――自意識について
9 フローベール――夢想について 
10 ロートレアモン――反抗について
11 ヴェルレーヌ――感傷について
12 ランボー――自己の超越について
13 ヴェルヌ――冒険について
14 バルベー・ドールヴィイ――文学的欲望について
15 ゾラ――食について
16 モーパッサン――恐怖について
17 ユイスマンス――デカダンスについて
18 リラダン――観念について
19 プルースト――人生と芸術について
20 ジッドー――小説について
21 コクトー――虚偽について
22 ラディゲ――倫理について
23 セリーヌ――絶望について
24 アルトー――狂気について
25 ブルトン――ユーモアについて
26 バタイユ――エロティシズムについて
27 カミュ――不条理について
28 ジュネ――言葉の魔術について
29 マンディアルグ――幻想について
30 ヴィアン――反人間主義について
31 マンシェット――ニヒリズムについて



著者略歴

著:中条 省平
1954年生まれ。81年、学習院大学フランス文学科卒業。84―88年、フランス政府給費留学生としてパリに滞在。87年、パリ第十大学第三期文学博士号取得。88年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得修了。現在、学習院大学文学部フランス語圏文化学科教授。専攻は19世紀のフランス小説。マンガ、映画、ジャズ、日本文学にも造詣が深い。著書に『最後のロマン主義者――バルベー・ドールヴィイの小説宇宙』『反=近代文学史』『フランス映画史の誘惑』など。訳書にペナック『人喰い鬼のお愉しみ』、ボバン『いと低きもの』、マンディアルグ『すべては消えゆく』、キュニー『ギル・エヴァンス音楽的生涯』、マンシェット『眠りなき狙撃者』『愚者が出てくる、城寨が見える』、グルニエ『フィッツジェラルドの午前三時』、バルベー・ドールヴィイ『悪魔のような女たち』『デ・トゥーシュの騎士』、バタイユ『マダム・エドワルダ/目玉の話』、ラディゲ『肉体の悪魔』、ジュネ『花のノートルダム』、ロブ=グリエ『消しゴム』、ルナール『にんじん』など。共訳書にコクトー『恐るべき子供たち』、ジッド『狭き門』(ともに中条志穂と共訳)など。

ISBN:9784065208991
出版社:講談社
判型:4-6変
ページ数:610ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2020年09月
発売日:2020年09月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB