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講談社学術文庫

魂(ソウル)から心(マインド)へ

心理学の誕生

著:エドワード・S・リード
他訳:村田 純一
他訳:染谷 昌義

紙版

内容紹介

19世紀前半、人の心理を積極的に探求したのは作家や詩人、また医者や牧師たちであった。
同じ世紀末には実験心理学の成立により、それは心理学者・生理学者たちの領域となる。
だが、「心理学」へと焦点が絞られていく道筋は単線的はなかった。
本書では、「魂」の概念に代わる「心」の概念の登場、自然化への方向を探る「アンダーグラウンド心理学」の水脈など、複雑に入り組んだ流れを整理、これまで見えなかった心理学史の新しい像を描き出す。

目次

第1章 心理学を求めて
第2章 不可能な科学
第3章 フランケンシュタインの科学
第4章 協調関係にあったヨーロッパ思想のほころび
第5章 自然形而上学の短い生涯
第6章 1848年の革命とその後
第7章 三つの無意識概念とその展開
第8章 実証主義の極致
第9章 特異なる存在――チャールズ・ダーウィン
第10章 どのようにして哲学は心理学から成立したのか――1879年の世代
第11章 経験の科学としての心理学――ウイリアム・ジェームズ

著者略歴

著:エドワード・S・リード
1955年生まれ。生態心理学者。J.J.ギブソンの理論の価値に注目するとともに、進化論、哲学史、身体と運動の研究者として多くの論文・著作を発表。また伝記作者、編集者としてもギブソン、ウィリアム・ジェームズの紹介に尽力した。1997年没。著書に『世界との出会い――生態学的心理学に向けて』『経験の必要性』などがある。
他訳:村田 純一
1948年生まれ。哲学者。東京大学名誉教授。著書に『「わたし」を探険する』『味わいの現象学』など多数。
他訳:染谷 昌義
1970年生まれ。高千穂大学教授。心理学の哲学、知覚の哲学などを研究。著書に『知覚経験の生態学』などがある。

ISBN:9784065190951
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:480ページ
定価:1520円(本体)
発行年月日:2020年10月
発売日:2020年10月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VSP