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講談社文芸文庫

凡庸な芸術家の肖像 下

マクシム・デュ・カン論

著:蓮實 重彦

紙版

内容紹介

19世紀半ばから後半にかけて活躍し、アカデミー入会を果たしたフランスの作家マクシム・デュ・カン。現在では「フロベールの才能を欠いた友人」としてのみ知られる謎多き人物の足跡を丹念にたどり、フランス第二帝政期が残した歴史的、文化的痕跡を追う本書は、大作『「ボヴァリー夫人」論』とともに、21世紀のいまこそ読まれるべき書物である。

目次

『凡庸な芸術家の肖像』第二部(承前)
XIV 素朴な政治主義者
XV 回想記作者の悲劇
XVI 犠牲者の言説
XVII 魔女とテロル
XVIII 性と権力
XIX いま一つの『狂気の歴史』
XX 密告者の誕生
『凡庸な芸術家の肖像』第三部
I 母と革命
II 臆病な話者は何を恐れるか
III 四輪馬車と鉄鎖
IV 足の悲劇
V 旅行靴と風見鶏
VI 帝国の狩猟地にて
VII 皇妃と人道主義
VIII カルタゴと晩餐会
IX 香具師と逸脱
X 図書館と劇場
XI 大衆化という名の事件
XII 通俗小説の時代
XIII ミイラと特権
XIV 警視総監との友情
XV 犠牲者の言説
XVI 打たれなかった弔電
XVII 葬儀のあとで
XVIII 凡庸な嫉妬の物語
XIX 敵意を誘発する装置
XX 黄昏──夕暮どきの言葉
『凡庸な芸術家の肖像』への終章
あとがき
解説  工藤庸子
年譜
下巻への註
書誌

ISBN:9784062902748
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:528ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2015年06月
発売日:2015年06月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB