著:川崎 長太郎
1901年~1985年。小田原の魚商の家に生まれ、小田原海岸の物置小屋に暮らしながら、娼婦街「抹香町」の女たちを描いた“ 抹香町もの”を発表。作品に「無題」「路傍」「朽花」「抹香町」「売笑婦」「伊豆の街道」「鳳仙花」「もぐら随筆」など。
なお、70年代には、川崎を信奉するつげ義春を経由して、”川崎長太郎ブーム”が若者の間に到来。物置小屋に住み、最底辺の生活を書いていたこの作家は、日本のヒッピーの先祖ともみられた。ブームの余波として1980年には、河出書房新社から『川崎長太郎自選全集』も刊行された。